スピンコート膜厚・回転数 計算ツール
最終更新:2026-09-26
要点
スピンコートの膜厚は回転数のおおむね平方根に反比例し(t ∝ ω^−0.5)、回転数を4倍にすると膜厚は約半分になります。回転数で調整できる幅は2倍程度が実用上の限度で、それ以上は固形分濃度(粘度)の違う製品で合わせます。滴下した液の95%以上は振り切られるため、塗布効率の改善も材料費の論点です。
入力
3000 rpm での膜厚1155nm
目標 1200 nm に必要な回転数2778rpm
ウェハ上に残る乾燥膜の体積81.621µL
塗布効率(膜の体積 / 滴下量)4.08%
べき乗則はデータシートのスピンカーブを近似するための経験式です。実際の膜厚は温湿度・排気・カップ形状・加速度・プリウェット(RRC)でも変わるため、基準点は自社の装置で測った値に置き換えてください。塗布効率は乾燥後の膜体積で数えた値で、固形分比率を掛けた実際の利用率はさらに小さくなります。
スピンカーブ
回転数別の膜厚
| 回転数 | 膜厚 | 3000 rpm 比 |
|---|---|---|
| 1000 rpm | 2000 nm | 173 % |
| 1500 rpm | 1633 nm | 141 % |
| 2000 rpm | 1414 nm | 122 % |
| 3000 rpm | 1155 nm | 100 % |
| 4000 rpm | 1000 nm | 87 % |
| 5000 rpm | 894 nm | 77 % |
| 6000 rpm | 816 nm | 71 % |
回転数の平方根に反比例する理由
スピンコートでは、ウェハ中央に滴下した液が遠心力で外へ流れ出して薄くなり、同時に溶剤が蒸発して粘度が上がり、ある時点で流れが止まって膜厚が固定されます。遠心力による薄膜化と蒸発の釣り合いから、最終膜厚はおおむね回転数の平方根に反比例し(α ≈ 0.5)、回転数を4倍にすると膜厚は約半分になります。
回転数で調整できる幅は2倍程度が実用上の限度で、それ以上は固形分濃度や粘度の違う製品を選びます。滴下した液の95%以上は振り切られて廃液になるため、塗布量の削減は材料費の大きな論点です。コーター/デベロッパでは、塗布前に溶剤でウェハを濡らしておくプリウェット(RRC)で、滴下量を大幅に減らしています。