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最終更新 2026-10-28

状態密度とは(DOS)

Density of States (DOS)

状態密度(DOS)とは、あるエネルギーの近くに電子が入ることのできる状態がどれだけあるかを表す量です。状態密度にフェルミ・ディラック分布を掛けて足し合わせるとキャリア密度が求まります。3次元の結晶ではバンド端からのエネルギーの平方根に比例し、量子井戸では階段状になります。

目次6項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 関連用語
  5. 比較・違いを学ぶ
  6. 出典・参考資料

定義・解説

状態密度(DOS:Density of States)とは、あるエネルギーの近くに、電子が入ることのできる状態(席)がどれだけあるかを、エネルギー1単位・体積1単位あたりの数で表したものです。半導体の電子の密度は、状態密度(席の数)に、フェルミ・ディラック分布(席が埋まっている確率)を掛け、エネルギーで足し合わせることで求められます。

3次元の結晶の伝導帯の底の近くでは、状態密度はバンドの端からのエネルギーの平方根に比例して増えます(g(E)∝√(E−Ec))。比例の係数には電子の有効質量が入り、有効質量が大きいほど状態密度も大きくなります。価電子帯の頂上の近くでも同じ形で、正孔の有効質量で決まります。バンドギャップの中には、理想的には状態がありません。

状態密度の形は、電子が動ける次元によって変わります。薄い層に電子を閉じ込めた量子井戸(2次元)では階段状に、細い線(1次元)ではとがった形に、量子ドット(0次元)では原子のようにとびとびになります。この性質が、量子井戸レーザーの効率の高さや、量子ドットの鋭い発光の理由です。計算を簡単にするために、バンドの端に状態が集まっているとみなした値を有効状態密度と呼びます。

図解

3次元、2次元、1次元、0次元での状態密度の形の違いを並べた表

図をタップで2倍に拡大

有効質量が大きいほど状態密度は大きくなる。

よくある質問(FAQ)

状態密度と有効状態密度の違いは何ですか?
状態密度はエネルギーごとの状態の数を表す関数です。有効状態密度は、バンドの中に広がっている状態を、計算を簡単にするためにバンドの端の1点に集まっているとみなしたときの値で、温度と有効質量で決まります。キャリア密度を簡単な式で求めるときに使います。
量子井戸で状態密度が階段状になるのはなぜですか?
電子が厚さ方向に閉じ込められると、その方向のエネルギーがとびとびの値に限られ、残りの2方向だけで自由に動けるようになります。2次元の状態密度はエネルギーによらず一定になるため、とびとびの準位ごとに一定の値が積み重なり、階段の形になります。

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比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. 立命館大学 藤野毅「半導体工学(5) 半導体のキャリア(1)」(2026/10/28 確認)
  2. 広島大学 井野明洋「第11講 半導体(固体物理学1)」(2026/10/28 確認)