用語化合物半導体MOCVD装置最終更新 2026-10-10出典 1件Excel・PDF版

ヘテロ接合とは

Heterojunction

ヘテロ接合とは、GaAsとAlGaAs、GaNとAlGaNのように、バンドギャップの異なる2種類の半導体を結晶として接合したものです。接合面にできるバンドの段差で電子や光を閉じ込められるため、HEMT・HBT・半導体レーザー・LED・高効率太陽電池(HJT)に使われます。同じ材料どうしのpn接合はホモ接合と呼びます。

目次7項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連用語
  6. 比較・違いを学ぶ
  7. 出典・参考資料

定義・解説

ヘテロ接合とは、バンドギャップなどの性質が異なる2種類の半導体を接合したものです。同じ半導体どうしでp型とn型をつないだ通常のpn接合をホモ接合と呼ぶのに対し、GaAsとAlGaAs、GaNとAlGaN、SiとSiGeのように、異なる材料を結晶として連続させた接合を指します。「ヘテロ」は「異なる」を意味するギリシャ語に由来します。

材料のバンドギャップの違いは、接合面で伝導帯と価電子帯の段差(バンドオフセット)として現れます。この段差を使うと、電子や正孔を特定の層に閉じ込めたり、一方向には流れやすく反対方向には流れにくくしたりと、ホモ接合ではできない設計が可能になります。質の良いヘテロ接合を作るには、格子定数の近い材料の組み合わせを選ぶか、ひずみが緩和しない臨界膜厚以下に膜を抑える必要があります。実際には、MOCVDやMBEによるエピタキシャル成長で、原子レベルで急峻な界面を作ります。

代表的な応用には次のようなものがあります。HEMT(高電子移動度トランジスタ)は、AlGaAs/GaAsやAlGaN/GaNの界面にできる2次元電子ガスを使い、高周波・高出力で動作します。HBT(ヘテロ接合バイポーラトランジスタ)は、エミッタにバンドギャップの広い材料を使って電流増幅率を高めたもので、スマートフォンのパワーアンプに使われます。半導体レーザーやLEDでは、ダブルヘテロ構造でキャリアと光を活性層に閉じ込めて発光効率を上げており、この研究は2000年のノーベル物理学賞(アルフョーロフとクレーマー)の対象になりました。ほかに、アモルファスシリコンと結晶シリコンを組み合わせたヘテロ接合太陽電池(HJT)も高効率な太陽電池として量産されています。

図解

ヘテロ接合を使うデバイス(HEMT・HBT・レーザー/LED・HJT太陽電池)
同じ材料どうしのpn接合はホモ接合と呼ぶ。

よくある質問(FAQ)

ヘテロ接合とホモ接合の違いは何ですか?
ホモ接合は同じ半導体(例:シリコン)どうしをp型とn型で接合したもの、ヘテロ接合はGaAsとAlGaAsのように異なる半導体を接合したものです。ヘテロ接合では接合面にバンドの段差ができ、キャリアや光を閉じ込めるなど、ホモ接合ではできない働きを持たせられます。
ヘテロ接合を作るときの難しさは何ですか?
材料ごとに原子の間隔(格子定数)や熱膨張係数が違うため、組み合わせによっては界面にひずみや転位が生じ、特性が悪化します。格子定数の近い材料を選ぶか、膜を臨界膜厚より薄く保ち、MOCVDやMBEで原子レベルに急峻な界面を作る必要があります。

設備の製造メーカー

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出典・参考資料

  1. 東京大学物性研究所 勝本信吾「講義ノート半導体 第7回 第6章 ホモ・ヘテロ接合」(2026/10/10 確認)