ラングミュアプローブとは、プラズマの中に小さな金属の電極(プローブ)を差し込み、その電極にかける電圧を変えながら流れる電流を測ることで、プラズマの電子の密度、電子の温度、プラズマの電位などを求める測定方法です。1920年代にアメリカの化学者ラングミュアが考案しました。静電プローブとも呼ばれ、プラズマの診断の最も基本的な方法です。
電極の電圧を低くすると、電子ははね返されてイオンだけが流れ込みます(イオン飽和電流)。電圧を上げていくと、エネルギーの高い電子から順に電極に届くようになり、電流が指数関数的に増えます。この部分の傾きから電子温度が、さらに電圧を上げて電子が全部届くようになった電流(電子飽和電流)やイオン飽和電流から電子密度が分かります。電流が0になる電圧を浮遊電位、曲がりの点をプラズマ電位と呼びます。
簡単な仕組みで場所ごとの値を測れる一方、電極そのものがプラズマを乱したり、エッチングのガスで表面に膜が付いて正しく測れなくなったりする弱点があります。また、RF電源で作るプラズマでは、電位が高い周波数で揺れるため、その影響を取り除く工夫(RF補償)が必要です。量産の装置では、プラズマに触れずに測れる発光分光などが主に使われ、ラングミュアプローブは研究や装置の開発で使われます。