in-situ(インシチュ/インサイチュ)とは、ラテン語で「その場で」を意味する言葉で、半導体製造では処理を行っている装置の中で、ウェハを取り出さずに測定や処理を続けることを指します。反対語はex-situ(エクスシチュ:装置の外で)です。ラインの中で工程の後に測るインラインよりもさらに一歩踏み込み、処理の最中に状態を捉えられるのが特徴です。
代表的な使い方は3つあります。(1)in-situモニタリング:エッチング中のプラズマ発光を分光して下地の膜が現れた瞬間を検知する終点検出(EPD)、成膜中の膜厚をエリプソメトリで追う測定、CMP中の研磨量を光学式や渦電流式で測る方法などです。処理を狙った状態でちょうど止められ、ウェハごとのばらつきを抑えられます。(2)in-situドーピング:エピタキシャル成長やポリシリコン成膜の最中にドーパントガスを流し、膜と同時に不純物を入れる方法で、後からのイオン注入や拡散が要りません。(3)in-situクリーニングや連続処理:真空を破らずに前処理から成膜までを同じ装置で行い、大気に触れることによる自然酸化膜や汚染を防ぎます。
in-situ計測の利点は、測定のために別の装置へ運ぶ時間がかからず、処理中に条件を補正できることです。一方で、プラズマや高温といった過酷な環境で測る必要があり、窓の曇りやセンサーの劣化、測定できる項目の制約があります。そのため、in-situで捉えたデータをインライン計測の結果と照らし合わせ、APC(先端プロセス制御)やバーチャルメトロロジーのモデルに組み込む使い方が広がっています。