用語ドライエッチング装置EUV露光装置最終更新 2026-10-10出典 1件Excel・PDF版

トムソン散乱(レーザートムソン散乱法)とは

Thomson Scattering

トムソン散乱とは、光が自由な電子によって散乱される現象です。プラズマにレーザーを当て、散乱光の強さから電子密度を、波長の広がりから電子温度を、何も差し込まずに同時に測れます。信号が弱く装置が大がかりなため主に研究開発で使われ、EUV光源のスズプラズマの解析などに活用されています。

目次7項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連用語
  6. 比較・違いを学ぶ
  7. 出典・参考資料

定義・解説

トムソン散乱とは、光(電磁波)が自由な電子によって散乱される現象です。この性質を使い、プラズマにレーザー光を当てて、電子で散乱された光を分析することで、プラズマの中の電子の密度と温度を測る方法をレーザートムソン散乱法と呼びます。

散乱された光の強さは電子の数(電子密度)に比例し、散乱光の波長の広がりは、電子が動く速さ(電子温度)によるドップラー効果で決まります。そのため、散乱光のスペクトルを測ると、電子密度と電子温度を同時に、しかもプラズマに何も差し込まずに求められます。プラズマに金属の探針を差し込んで測るラングミュアプローブと違い、プラズマを乱さず、反応性のガスの中でも測れるのが利点です。

一方で、電子による散乱はとても弱く、強いレーザーと高感度の検出器が必要で、装置も大がかりになるため、主に研究開発で使われます。半導体の分野では、エッチングや成膜のプラズマの性質の解明や、シミュレーションの検証に加え、EUV露光装置の光源で、スズのプラズマの電子密度と温度を測り、EUV光を効率よく出す条件を調べるのに使われています。

図解

レーザートムソン散乱法でプラズマの電子密度と電子温度を測る流れ
プラズマに何も差し込まずに測れるのが最大の利点。

よくある質問(FAQ)

トムソン散乱で電子温度が分かるのはなぜですか?
散乱する電子が動いていると、ドップラー効果で散乱光の波長がずれるからです。電子の温度が高いほど電子の速さのばらつきが大きく、散乱光の波長の広がりも大きくなります。この広がりの幅から電子温度を求めます。
ラングミュアプローブとの違いは何ですか?
ラングミュアプローブは金属の探針をプラズマに差し込んで電流を測る方法で、簡単ですがプラズマを乱し、反応性のガスでは探針が汚れて測りにくくなります。トムソン散乱は光で測るためプラズマを乱さず、汚れの影響もありませんが、装置が大がかりで高価です。

設備の製造メーカー

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出典・参考資料

  1. 名古屋大学 堀研究室「プラズマ診断」(2026/10/10 確認)