プラズマ発光分光(OES:Optical Emission Spectroscopy)とは、プラズマが出す光を分光器で波長ごとに分けて測り、プラズマの中にどのような原子や分子がどれだけあるかを調べる方法です。プラズマの中の原子や分子は、電子とぶつかってエネルギーの高い状態になり、元に戻るときに、種類ごとに決まった波長の光を出します。そのため、光のスペクトルを見れば、プラズマの中の成分が分かります。
半導体の製造で最もよく使われるのは、ドライエッチングの終点検出です。たとえば酸化膜を削っているときは、削られた膜から出てくる成分(一酸化炭素など)に由来する光が強く出ます。膜を削りきって下の層が出てくると、その光が弱くなり、別の成分の光が強くなります。この変化を捉えて、エッチングを止めるタイミングを決めます。装置の窓から光を取り出すだけでよく、ウェハに触れずにリアルタイムで監視できます。
開口の面積が小さいパターンでは、削られる量が少なく光の変化もわずかになるため、多くの波長の変化を統計的に解析して終点を見つける手法が使われます。また、OESのデータは、チャンバーの状態の変化(壁への付着物の増加やシーズニングの進み具合)、部品の劣化、異常放電の兆候を捉えるのにも使われ、測定の代わりに結果を推定するバーチャルメトロロジーや、装置の予知保全のデータとしても活用されています。