用語LED(発光ダイオード)半導体レーザ最終更新 2026-10-09Excel・PDF版

放射再結合と非放射再結合とは

Radiative Recombination

放射再結合とは、電子と正孔が再結合するときにエネルギーを光として放出する過程で、LEDやレーザーが光る仕組みです。直接遷移型のGaAsやGaNでは起こりやすく、間接遷移型のシリコンでは起こりにくくなります。熱としてエネルギーを失う非放射再結合(SRH・オージェ)との割合が、LEDの効率を決めます。

目次6項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連用語
  6. 比較・違いを学ぶ

定義・解説

放射再結合とは、伝導帯の電子が価電子帯の正孔と出会って消えるとき、そのエネルギーを光(光子)として放出する再結合です。LEDや半導体レーザーが光るのはこの仕組みによります。これに対し、エネルギーを光ではなく熱(格子振動)として失う再結合を非放射再結合と呼びます。

放射再結合の起こりやすさは、材料のバンド構造で大きく変わります。GaAsやGaNのような直接遷移型の半導体では起こりやすく、シリコンのような間接遷移型では、運動量のつじつまを合わせるためにフォノンの助けが要るため、起こる確率が1万分の1程度まで下がります。シリコンでLEDやレーザーが作りにくいのはこのためです。

非放射再結合には主に2種類あります。結晶欠陥や金属不純物が作る深い準位を中継して起こるSRH(ショックレー・リード・ホール)再結合と、3つのキャリアがかかわるオージェ再結合です。LEDの効率は、全体の再結合のうち放射再結合が占める割合(内部量子効率)で決まり、キャリア密度をnとして R=An+Bn²+Cn³(A:SRH、B:放射、C:オージェ)で整理されます。大電流で効率が落ちる「ドループ」には、オージェ再結合などがかかわると考えられています。

図解

SRH再結合・放射再結合・オージェ再結合とキャリア密度の関係(ABCモデル)
シリコンは間接遷移型のため、放射再結合の係数Bが非常に小さい。

よくある質問(FAQ)

放射再結合と非放射再結合の違いは何ですか?
どちらも電子と正孔が出会って消える再結合ですが、放射再結合はエネルギーを光として、非放射再結合は熱として放出します。発光素子では放射再結合を増やし、欠陥や不純物による非放射再結合を減らすことが効率を上げる基本です。
LEDの効率が大電流で下がるのはなぜですか?
キャリア密度が高くなると、3つのキャリアがかかわるオージェ再結合が急に増え、エネルギーが光ではなく熱として失われるためと考えられています。電子が発光層を通り越して漏れることも原因の1つです。この効率低下はドループと呼ばれます。

設備の製造メーカー

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