放射再結合とは、伝導帯の電子が価電子帯の正孔と出会って消えるとき、そのエネルギーを光(光子)として放出する再結合です。LEDや半導体レーザーが光るのはこの仕組みによります。これに対し、エネルギーを光ではなく熱(格子振動)として失う再結合を非放射再結合と呼びます。
放射再結合の起こりやすさは、材料のバンド構造で大きく変わります。GaAsやGaNのような直接遷移型の半導体では起こりやすく、シリコンのような間接遷移型では、運動量のつじつまを合わせるためにフォノンの助けが要るため、起こる確率が1万分の1程度まで下がります。シリコンでLEDやレーザーが作りにくいのはこのためです。
非放射再結合には主に2種類あります。結晶欠陥や金属不純物が作る深い準位を中継して起こるSRH(ショックレー・リード・ホール)再結合と、3つのキャリアがかかわるオージェ再結合です。LEDの効率は、全体の再結合のうち放射再結合が占める割合(内部量子効率)で決まり、キャリア密度をnとして R=An+Bn²+Cn³(A:SRH、B:放射、C:オージェ)で整理されます。大電流で効率が落ちる「ドループ」には、オージェ再結合などがかかわると考えられています。