フォトルミネセンス(PL)とは、半導体にバンドギャップより大きなエネルギーの光(レーザーなど)を当てたとき、光で作られた電子と正孔が再結合して、材料に特有の光を出す現象です。この光の色(波長)や強さを測る方法をPL法と呼び、試料に触れずに、壊さずに材料の性質を調べられます。
PLで分かることは多岐にわたります。出てくる光の波長から、バンドギャップや、化合物半導体の組成(たとえばLEDのInGaNのインジウムの量)が分かります。光の強さや幅からは結晶の品質が分かり、欠陥や不純物があると、そこを通って光を出さずに再結合する割合が増えるため、光が弱くなったり、別の波長の光が出たりします。シリコンでは、液体ヘリウムの温度まで冷やして測ると、ホウ素やリンなどの不純物の濃度を非常に低い値まで求められます。
近年は、ウェハ全体のPLの画像を撮るPLイメージングが、検査の手段として広く使われています。SiCウェハでは、パワーデバイスの劣化の原因になる基底面転位や積層欠陥が、PLの画像で明るい線や暗い三角形として見えるため、ウェハやエピタキシャル膜の欠陥の検査に使われています。シリコンでは、キャリアの寿命の分布や金属汚染の分布を調べるのに使われます。