MMIC(エムミック、Monolithic Microwave Integrated Circuit)とは、マイクロ波やミリ波の高い周波数の信号を扱う回路を、トランジスタだけでなく、抵抗・コンデンサ・コイル・信号を通す線路までまとめて1つのチップの上に作り込んだ集積回路です。かつては、個別のトランジスタと部品を基板の上で組み合わせて高周波の回路を作っていましたが、MMICにすることで小型化と特性のばらつきの低減が進みました。
MMICの材料には、高い周波数でよく動く化合物半導体が多く使われます。GaAsのHEMTやHBTはスマートフォンの電力増幅器(PA)やスイッチに、GaN(多くはSiC基板の上)のHEMTは基地局やレーダーの大電力の増幅器に、InPはさらに高い周波数の回路に使われます。シリコン系でも、SiGeのBiCMOSやCMOSで、ミリ波のレーダーや通信のMMICが作られています。
代表的な回路は、送信の信号を強くする電力増幅器(PA)、受信した弱い信号を雑音を抑えて増やす低雑音増幅器(LNA)、周波数を変換するミキサ、スイッチや位相器などです。5Gのミリ波通信、自動車のミリ波レーダー、衛星通信、気象・防衛のレーダーなど、高い周波数を使う機器の中心部品になっています。