テストソケット(コンタクタ)とは、最終テストでパッケージ済みデバイスの端子とDUTボードを電気的につなぐ接触部品です。ウェハテストにおけるプローブカードに相当する役割を、パッケージ後の工程で担います。テストハンドラーが製品をソケットへ押し当てることで接触が成立し、測定が行われます。
接触方式は大きく2系統あります。ポゴピン方式は、スプリング内蔵の細いピンを端子に押し当てる方式で、接触が安定し繰り返し寿命が長い一方、ピンの自己インダクタンスが高周波特性の制約になります。シリコンラバー方式は、絶縁ゴムに導電粒子を分散させたシートを圧縮して導通を得る方式で、伝送距離が短く高周波特性に優れ、微細ピッチにも対応しやすい特長があります。
ソケットに求められる性能は、低い接触抵抗、安定した繰り返し接触、良好な高周波特性、そして大電流への耐性です。近年は電源電流が大きくなり、接触抵抗による発熱と電圧降下が測定精度に影響するため、電源端子の接触設計が特に重要になっています。BGAのはんだボールを傷めない接触荷重の設計も必要です。
ソケットは典型的な消耗部品です。数万〜数十万回の接触でピンが摩耗し、はんだやフラックスの残渣が接触面に堆積して抵抗が上がります。放置すると特定のピンだけ接触不良を起こし、良品を不良と誤判定する(オーバーキル)原因になるため、定期的な清掃と交換周期の管理がテスト歩留まりの前提条件になります。
温度条件下での使用も考慮点です。高温・低温での動作保証テストではソケット自体が温度変化にさらされるため、熱膨張による位置ずれや材料特性の変化を織り込んだ設計が必要です。主要メーカーは韓国のISC・LEENO、日本の山一電機・エンプラス、米国のSmiths Interconnectなどです。