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最終更新 2026-10-28

アモルファスとは(非晶質)

Amorphous

アモルファス(非晶質)とは、原子の並びに、結晶のような長い距離の規則性がない固体の状態です。半導体では、ゲート絶縁膜のシリコン酸化膜、液晶ディスプレーのアモルファスシリコンやIGZOなどに使われます。イオン注入でシリコンの表面をわざとアモルファスにし、熱処理で結晶に戻す技術もあります。

目次5項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 関連用語
  5. 比較・違いを学ぶ

定義・解説

アモルファス(非晶質)とは、原子の並びに、結晶のような長い距離にわたる規則性がない固体の状態です。すぐ隣の原子との結合の長さや角度はある程度そろっていますが、少し離れると並びが乱れています。ガラスが代表的な例で、溶けた状態から急に冷やしたり、低い温度で薄い膜を付けたりすると、原子が規則正しく並ぶ前に固まってアモルファスになります。

半導体の製造では、アモルファスの材料がいたるところで使われています。ゲート絶縁膜や層間絶縁膜のシリコン酸化膜はアモルファスで、結晶の粒の境目がないため均一で、電流のもれる道ができにくい性質があります。液晶ディスプレーのトランジスタや薄膜の太陽電池には、水素を含むアモルファスシリコン(a-Si:H)や、アモルファスの酸化物半導体(IGZO)が使われます。

結晶のシリコンをわざとアモルファスにすることもあります。イオン注入で表面をアモルファスにすると(プリアモルファス化)、ドーパントが結晶の隙間を通って深く入り込むチャネリングを防げます。その後の熱処理でアモルファスの層は下の結晶にそろって結晶に戻り(固相エピタキシャル成長)、ドーパントを効率よく活性化できます。アモルファスと単結晶の中間で、小さな結晶の粒が集まったものが多結晶(ポリシリコンなど)です。

図解

単結晶、多結晶、アモルファスの原子の並び方と半導体での例を比較した表

図をタップで2倍に拡大

アモルファスでも、すぐ隣の原子との結合はほぼ結晶と同じ。

よくある質問(FAQ)

アモルファス・多結晶・単結晶の違いは何ですか?
単結晶は全体で原子が規則正しく並んだ1つの結晶、多結晶は向きの違う小さな結晶の粒が集まったもの、アモルファスは長い距離にわたる規則性がないものです。シリコンウェハは単結晶、ゲート電極のポリシリコンは多結晶、絶縁膜の酸化膜はアモルファスです。
なぜゲート絶縁膜はアモルファスがよいのですか?
アモルファスの膜には結晶の粒の境目(粒界)がないため、粒界に沿って電流がもれたり、不純物が拡散したりする道ができにくいからです。膜の厚さや性質も均一になりやすく、極めて薄い絶縁膜を安定して作れます。

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