最終更新 2026-10-07

チョクラルスキー法とは(CZ法)

Czochralski Process
目次6項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. 紛らわしい言葉の切り分け
  4. 関連用語
  5. 比較・違いを学ぶ
  6. 出典・参考資料

定義・解説

チョクラルスキー法(CZ法:Czochralski Process)は、半導体用シリコン単結晶インゴット(円柱状の結晶塊)を製造する最も一般的な結晶成長技術です。石英ルツボ内で高純度シリコンを約1,420°Cで融解し、種結晶(シードクリスタル)を融液に浸して回転させながらゆっくり引き上げることで、種結晶の結晶方位を引き継いだ大型の単結晶を成長させます。

引き上げ速度・回転速度・温度勾配を精密に制御することで、結晶の直径・欠陥密度・酸素濃度・抵抗率(ドーパント濃度)を調整します。CZ法はルツボから溶け込む酸素を一定量含むのが特徴で、この酸素はゲッタリング(金属不純物の捕獲)や機械的強度に寄与する一方、デバイスによっては制御対象となります。現在主流の300mmウェハ用インゴットはほぼすべてCZ法で作られます。

成長させたインゴットは、外周研削で直径を揃え、ワイヤソーで薄くスライスし、ラッピング・エッチング・鏡面研磨(CMP)・洗浄を経て、デバイス製造に使うミラーウェハに仕上げられます。300mm化・低欠陥化・大口径化に向けて、磁場印加CZ(MCZ)など溶融対流を制御する技術も用いられます。

CZ法によるシリコンウェハ供給は、信越化学工業・SUMCO・Siltronic・SK Siltronなど少数の専業メーカーに集約されており、日本勢が世界シェアの過半を握ります。高純度・低欠陥・高平坦度のウェハ供給は最先端デバイスの歩留まりを支える基盤であり、フローティングゾーン法(FZ法)とは用途・特性で使い分けられます。

図解

チョクラルスキー法(CZ法)による単結晶引き上げの流れ
ルツボを使わないFZ法より酸素は多いが、大口径化に向く。

紛らわしい言葉の切り分け

CZ法とFZ法。違いは石英のるつぼを使うかどうかです。CZ法はるつぼの融液から結晶を引き上げるため酸素を含みますが、300mmの大口径に対応でき、量産ウェハの標準です。FZ法はるつぼを使わないため不純物が非常に少なく高抵抗率が得られますが、大口径化が難しくなります。 比較記事 →

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この用語を扱う職種

装置・材料メーカー単結晶成長エンジニア(シリコン・SiC)

デバイスの製造メーカー

信越化学工業日本

シリコンウェハ・フォトレジスト材料・塩化ビニルの世界的大手。半導体向けには300mmウェハとEUVレジスト材料…

SUMCO日本

シリコンウェハ専業の世界第2位メーカー。三菱マテリアル・住友金属鉱山のウェハ事業を統合し、300mmウェハを中…

Siltronicドイツ

シリコンウェハの世界3位メーカー(Wacker Chemie傘下)。300mm・200mm・150mmウェハを…

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出典・参考資料

  1. SUMCO「シリコンウェーハの製造方法」(2026/10/07 確認)