用語プロセッサ(CPU・GPU・AIアクセラレータ)最終更新 2026-10-10出典 1件Excel・PDF版

全加算器・半加算器とは

Full Adder / Half Adder

全加算器・半加算器とは、2進数の足し算を行う基本のデジタル回路です。半加算器は2つの1桁を足して和(XOR)と繰り上がり(AND)を出し、全加算器は下の桁からの繰り上がりも足せます。全加算器を桁の数だけ並べると多桁の加算器になり、CPUの演算装置やAIの積和演算器の土台になっています。

目次6項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 関連用語
  5. 比較・違いを学ぶ
  6. 出典・参考資料

定義・解説

全加算器と半加算器は、2進数の足し算を行う最も基本のデジタル回路です。半加算器は1桁の2進数A・Bを足し、その桁の答え(和S)と、上の桁への繰り上がり(キャリーC)を出します。和はAとBの排他的論理和(S=A XOR B)、繰り上がりは論理積(C=A AND B)で表せます。

全加算器は、A・Bに加えて、下の桁からの繰り上がり(キャリー入力Cin)も足せる回路です。和は S=A XOR B XOR Cin、繰り上がりは Cout=(A AND B) OR (Cin AND (A XOR B)) で表され、半加算器2つとOR回路1つで作れます。何桁もの数を足すには、全加算器を桁の数だけ並べ、下の桁の繰り上がりを上の桁へ順に渡します(リプルキャリー加算器)。

リプルキャリー加算器は簡単ですが、繰り上がりが下の桁から上の桁まで順に伝わるのを待つ必要があり、桁が多いと遅くなります。そのため、繰り上がりを前もって計算するキャリールックアヘッド加算器など、速い構成が工夫されています。加算器は、CPUの演算装置(ALU)、かけ算器、AIの計算で大量に使う積和演算器(MAC)の土台で、CMOSの全加算器は20数個程度のトランジスタで作られます。

図解

半加算器と全加算器の和と繰り上がりの論理式
加算器はALU・かけ算器・積和演算器(MAC)の土台。

よくある質問(FAQ)

半加算器と全加算器の違いは何ですか?
半加算器は2つの1桁の数だけを足し、下の桁からの繰り上がりを受け取れません。全加算器は2つの数に加えて下の桁からの繰り上がりも足せるため、何桁もの数の足し算に使えます。全加算器は半加算器2つとOR回路1つで作れます。
リプルキャリー加算器が遅いのはなぜですか?
各桁の答えを確定するのに、下の桁からの繰り上がりが届くのを待つ必要があり、繰り上がりが最下位の桁から最上位の桁まで順番に伝わるからです。桁の数に比例して時間がかかるため、64ビットなどの大きな加算器では、繰り上がりを先に計算するキャリールックアヘッド方式などが使われます。

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比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. 法政大学 李亜民「論理回路入門(6) 組合せ回路1:マルチビット加算回路」(2026/10/10 確認)