結晶系とは、結晶を単位格子の辺の長さと角度で分類したもので、立方晶・正方晶・直方晶・六方晶・三方晶・単斜晶・三斜晶の7つがあります。シリコンやGaAsは立方晶、GaNや4H-SiCは六方晶で、六方晶は方向による性質の違いが大きくなります。同じ物質でも条件で結晶系が変わり、HfO2は直方晶で強誘電性を示します。
目次6項目
- 定義・解説
- 図解
- よくある質問
- 関連用語
- 比較・違いを学ぶ
- 出典・参考資料
定義・解説
結晶系とは、結晶を原子の並びの繰り返しの単位(単位格子)の形によって分類したもので、立方晶・正方晶・直方晶(斜方晶)・六方晶・三方晶・単斜晶・三斜晶の7つがあります。単位格子の3辺の長さと、辺どうしの角度がどれだけそろっているかで分けられ、さらに格子点の置き方で14種類のブラベー格子に分かれます。
半導体の主要な材料は、結晶系がそれぞれ異なります。シリコンやGaAsは立方晶(ダイヤモンド構造・閃亜鉛鉱構造)で、方向による性質の違いが比較的小さい材料です。GaNや4H-SiCは六方晶(ウルツ鉱構造や六方晶の多形)で、c軸の方向と、それに垂直な方向で性質が大きく異なります。サファイアは三方晶ですが、六方晶の指数で面方位を表すのが一般的です。
結晶系は、ウェハの面方位の表し方、劈開(割れやすい方向)、熱膨張や電子の移動度の方向による違いを考えるときの基本です。また同じ物質でも条件で結晶系が変わることがあり、たとえば酸化ハフニウムは通常は単斜晶ですが、ドーピングや薄膜化で直方晶になると強誘電性を示し、FeFETや強誘電体メモリの材料として研究されています。
図解
3C-SiCは立方晶で、SiCは多形によって結晶系が変わる。よくある質問(FAQ)
結晶系と結晶構造の違いは何ですか?
結晶系は単位格子の形(辺の長さと角度の関係)による大まかな分類で、7つしかありません。結晶構造は、単位格子の中に原子がどう並んでいるかまで含めた具体的な姿で、同じ立方晶でもダイヤモンド構造・閃亜鉛鉱構造・岩塩構造などに分かれます。
GaNやSiCで面方位の表し方が違うのはなぜですか?
六方晶の結晶では、立方晶のような3つの指数より、4つの指数(ミラー・ブラベー指数)で表したほうが対称性を表しやすいためです。たとえばGaNの成長面は(0001)面(c面)と表します。
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