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最終更新 2026-10-28

油拡散ポンプとは(ディフュージョンポンプ)

Oil Diffusion Pump

油拡散ポンプ(ディフュージョンポンプ)とは、加熱して蒸発させた油の蒸気を高速で噴き出し、ぶつかった気体の分子を下へはじき飛ばして排気する高真空ポンプです。回転部品がなく安価で大きな排気速度を出せますが、油の蒸気の逆流による汚染があるため、半導体の製造装置ではターボ分子ポンプなどに置き換わりました。

目次7項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連用語
  6. 比較・違いを学ぶ
  7. 出典・参考資料

定義・解説

油拡散ポンプ(ディフュージョンポンプ)とは、底にためた専用の油をヒーターで加熱して蒸発させ、その油の蒸気を上から下へ向けて高速で噴き出させ、噴流にぶつかった気体の分子を下へはじき飛ばして排気する真空ポンプです。高真空の領域で大きな排気速度を出せます。回転する部品がなく、構造が簡単で丈夫で、大きな排気速度のものを安く作れるのが特長です。

油拡散ポンプは大気圧からは動かせないため、排気側にロータリーポンプなどの補助ポンプをつなぎ、ある程度圧力を下げてから運転します。下へ運ばれた気体は補助ポンプが外へ出し、噴き出した油の蒸気は冷やされた壁で液体に戻って底へ流れ、再び加熱されて循環します。

最大の弱点は、油の蒸気がチャンバーの側へ逆流する(バックストリーミング)ことで、わずかな油でも表面の汚染の原因になります。冷却したトラップやバッフルで抑えますが、完全には防げません。そのため、清浄さが厳しく求められる半導体の製造装置では、ターボ分子ポンプやクライオポンプに置き換わりました。現在も、大きな真空の容器を持つ蒸着装置や、真空の熱処理炉、研究用の装置などで使われています。

図解

油の加熱、蒸気の噴出、分子のはじき出し、補助ポンプによる排出と油の循環までの流れ

図をタップで2倍に拡大

バックストリーミング対策に冷却トラップを使う。

よくある質問(FAQ)

油拡散ポンプとターボ分子ポンプの違いは何ですか?
油拡散ポンプは油の蒸気の噴流で気体の分子をはじき飛ばし、ターボ分子ポンプは高速で回転する羽根で分子をはじき飛ばします。どちらも高真空用で補助ポンプが必要ですが、ターボ分子ポンプは油を使わないため汚染が少なく、すぐに起動・停止できます。油拡散ポンプは回転部品がなく安価で丈夫です。
バックストリーミングとは何ですか?
ポンプの中の油の蒸気や分解した成分が、排気とは逆にチャンバーの側へ逆流することです。チャンバーの中の基板や部品の表面に油の膜が付き、膜の密着性の低下や汚染の原因になります。冷却したトラップやバッフルで減らしますが、完全には防げません。

設備の製造メーカー

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比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. アルバック「油拡散ポンプ|製品情報」(2026/10/28 確認)