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最終更新 2026-10-28

イオンポンプとは(スパッタイオンポンプ)

Ion Pump (Sputter Ion Pump)

イオンポンプ(スパッタイオンポンプ)とは、磁場の中の放電で気体の分子をイオンにし、チタンの電極にぶつけて、表面やはじき出されたチタンの膜に気体を取り込んで閉じ込める真空ポンプです。振動も油もなく、超高真空を長期間保てるため、電子顕微鏡の電子銃や分子線エピタキシーの装置で使われます。

目次7項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連用語
  6. 比較・違いを学ぶ
  7. 出典・参考資料

定義・解説

イオンポンプ(スパッタイオンポンプ)とは、磁場の中で放電を起こして気体の分子をイオンにし、そのイオンをチタンの電極にぶつけて、電極の表面や、はじき飛ばされたチタンの膜の中に気体を取り込んで閉じ込める真空ポンプです。気体を外へ吐き出すのではなく、ポンプの中にため込む「ため込み式」のポンプで、超高真空を作るのに使われます。

電極の間にかけた数kVの電圧と強い磁石の磁場で、電子がらせん状に長い距離を動き回り、少ない気体でも効率よく分子をイオンにします(ペニング放電)。イオンが電極に当たると、チタンがはじき飛ばされて(スパッタされて)周りの壁に付き、活性なチタンの膜が酸素や窒素などの気体と結びついて取り込みます。アルゴンなどの化学的に不活性な気体は排気しにくいため、電極の構造を工夫した種類もあります。

可動部品がなく振動も音もなく、油も使わないため、非常にきれいな超高真空を長期間保てます。流れる放電の電流が圧力にほぼ比例するため、圧力計の代わりにもなります。高い圧力では使えないため、ターボ分子ポンプなどで十分に排気してから起動します。電子顕微鏡の電子銃、分子線エピタキシー、表面分析の装置、加速器などで使われています。

図解

磁場の中の放電、気体のイオン化、チタン電極への衝突、チタン膜への気体の取り込みまでの流れ

図をタップで2倍に拡大

放電の電流が圧力にほぼ比例し、圧力計の代わりにもなる。

よくある質問(FAQ)

イオンポンプはなぜ超高真空に向いているのですか?
気体を外へ吐き出さずにポンプの中に取り込むため、排気側からの逆流がなく、油も可動部品も使わないので汚れや振動がないからです。いったん高真空まで引いた後は、電源だけで長期間、非常にきれいな超高真空を保てます。
イオンポンプで排気しにくい気体はありますか?
アルゴンやヘリウムなどの化学的に不活性な気体は、チタンと結びつかないため取り込みにくく、排気しにくい気体です。アルゴンを多く引くと、一度取り込んだ気体が再び放出される不安定な状態になることもあり、電極の材料や構造を工夫した種類が使われます。

設備の製造メーカー

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比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. アルバック「スパッタイオンポンプ|製品情報」(2026/10/28 確認)
  2. 静岡大学 石野健英「排気装置」(2026/10/28 確認)