真空度とは、真空がどれだけ「薄い」か、つまり気体がどれだけ少ないかの度合いで、ふつうは圧力(Pa)で表します。圧力が低いほど真空度が高いといいます。日本産業規格(JIS Z 8126-1)では、圧力の範囲によって、低真空(100kPa〜100Pa)、中真空(100Pa〜0.1Pa)、高真空(0.1Pa〜10⁻⁵Pa)、超高真空(10⁻⁵Pa以下)に区分しています。
真空度の区分ごとに、気体のふるまい、使う真空ポンプ、真空計の種類が変わります。低真空〜中真空では気体は粘性流で流れ、ドライポンプやルーツポンプが使われ、真空計はピラニ真空計や隔膜真空計です。高真空〜超高真空では分子流になり、ターボ分子ポンプやクライオポンプ、イオンポンプが使われ、真空計は電離真空計です。1つの真空計で全範囲を測ることはできません。
半導体の製造装置は、工程ごとに必要な真空度が違います。ドライエッチングやCVDは、ガスを流しながら0.1Pa〜数百Pa程度の中真空で処理します。スパッタリングは0.1Pa〜1Pa程度で、その前にチャンバーを高真空まで引いて不純物を減らします。分子線エピタキシーや表面分析の装置は、超高真空が必要です。圧力の単位は、昔のTorr(1Torr≒133Pa)やmbarも装置で使われています。