ルーツポンプとは、断面がまゆ形(8の字形)の2つの回転子(ロータ)が、互いに触れ合わないわずかなすき間を保ちながら逆向きに高速で回転し、回転子とケースの間に閉じ込めた気体を吸気側から排気側へ運ぶ真空ポンプです。メカニカルブースターポンプとも呼ばれます。気体が通る部分に油を使わないため、汚染が少ないのが特長です。
ルーツポンプは、数百Paから1Pa程度の中真空の領域で、非常に大きな排気速度を出せます。一方で、回転子が気体を圧縮する力はあまり大きくないため、単独では大気圧まで押し出せません。そのため、排気側にドライポンプやロータリーポンプなどの補助ポンプをつなぎ、補助ポンプがある程度圧力を下げてから運転するのが一般的です。
半導体の製造装置では、ドライポンプの内部に複数段のルーツ形の回転子を組み込んだ多段ルーツ形のドライポンプが広く使われています。また、ドライエッチングやCVDのように、ガスを大量に流しながら中真空の一定の圧力を保つ工程では、ドライポンプの上にルーツポンプ(ブースターポンプ)を追加して、排気速度を大きくします。