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最終更新 2026-10-28

超高真空とは(UHV)

Ultra-High Vacuum (UHV)

超高真空(UHV)とは、JISで10⁻⁵Pa以下とされる非常に低い圧力の真空で、実際には10⁻⁷〜10⁻⁹Pa程度で使われます。表面を長時間きれいに保てるため、分子線エピタキシー、XPSなどの表面分析、電子顕微鏡の電子銃に必要です。銅ガスケットのフランジやベーキングで放出ガスを極限まで減らして作ります。

目次7項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連用語
  6. 比較・違いを学ぶ
  7. 出典・参考資料

定義・解説

超高真空(UHV:Ultra-High Vacuum)とは、圧力が非常に低い真空の領域で、日本産業規格では10⁻⁵Pa以下と定められています。実際の装置では10⁻⁷〜10⁻⁹Pa程度の圧力で使われることが多く、さらに低い10⁻⁸Pa以下は極高真空と呼ばれることもあります。この圧力では、気体の分子が他の分子にぶつかるまでに数km以上も進みます。

超高真空が必要な理由の1つは、表面をきれいに保つためです。圧力が10⁻⁴Pa程度だと、きれいにした表面は数秒で残った気体の分子1層に覆われてしまいますが、10⁻⁸Pa程度なら数時間以上きれいなまま保てます。そのため、原子の層を1層ずつ積む分子線エピタキシー(MBE)、表面の元素を調べるXPSなどの表面分析、電子顕微鏡の電子銃などで超高真空が使われます。

超高真空を作るには、ポンプの性能だけでなく、チャンバーからのガスの放出を極限まで減らす必要があります。ステンレスなどの放出ガスの少ない材料を使い、ゴムのOリングの代わりに銅のガスケットで締め付けるフランジ(コンフラットフランジ)を使います。組み立て後は、チャンバー全体を150〜250℃程度に加熱するベーキングで水分を追い出し、イオンポンプやクライオポンプ、チタンサブリメーションポンプなどで排気します。

図解

超高真空を作るための材料、シール、ベーキング、ポンプの工夫の一覧

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10⁻⁸Pa以下は極高真空と呼ばれることもある。

よくある質問(FAQ)

なぜ表面をきれいに保つのに超高真空が必要なのですか?
真空の中にも残った気体の分子が飛んでおり、表面にぶつかって付着するためです。10⁻⁴Pa程度では、きれいにした表面がわずか数秒で分子1層に覆われますが、10⁻⁸Pa程度なら数時間以上かかります。表面の分析や原子層の成長には、この時間の余裕が必要です。
超高真空ではなぜゴムのOリングを使わないのですか?
ゴムは内部に気体を吸い込んでおり、そこから気体が少しずつ出てくる(放出ガス)うえ、ヘリウムなどの気体を通すため、超高真空の圧力まで下げられないからです。代わりに、ナイフエッジで銅のガスケットを押しつぶして密閉するメタルシールのフランジを使います。

設備の製造メーカー

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比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

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