真空とは

Vacuum

最終更新:2026-10-04・真空排気システム・真空ポンプ|用語集のExcel・PDF版をダウンロード

真空とは?

真空とは、大気圧より低い圧力の気体で満たされた空間の状態です。半導体製造では成膜・エッチング・イオン注入・EUV露光の多くが真空チャンバー内で行われ、プラズマ工程は0.1〜数十Pa、イオン注入のビームラインや電子顕微鏡は10⁻⁴Pa以下の高真空を使います。汚染の防止と、粒子を衝突させずに基板へ届けることが主な目的です。

定義・解説

真空(Vacuum)とは、大気圧より低い圧力の気体で満たされた空間の状態のことです。日本産業規格(JIS Z 8126)でもこのように定義されており、分子がまったく存在しない状態を指すわけではありません。半導体製造では、成膜(スパッタ・CVD・ALD)、ドライエッチング、イオン注入、EUV露光、電子顕微鏡による計測など、多くの工程が真空に保たれた容器(チャンバー)の中で行われます。

真空は圧力によって、低真空(100kPa〜100Pa)、中真空(100Pa〜0.1Pa)、高真空(0.1Pa〜10⁻⁵Pa)、超高真空(10⁻⁵Pa以下)に区分されます。圧力が下がるほど、気体分子が他の分子とぶつかるまでに進む平均距離(平均自由行程)が長くなり、室温の空気では1Paで約7mm、10⁻⁴Paでは約70mに達します。圧力の単位にはPa(パスカル)のほか、装置の現場ではTorr(1Torr≒133Pa)やmbarも使われます。

半導体製造で真空が必要な理由は大きく3つあります。1つ目は、空気中の酸素・水分・パーティクルによる汚染や酸化を防ぐこと。2つ目は、スパッタされた原子やイオン、電子線を途中で気体分子にぶつけずに基板まで届けること。3つ目は、数Pa〜数十Pa程度の減圧下でプラズマを安定して発生させることです。真空は、大気圧からドライポンプで粗引きし、ターボ分子ポンプやクライオポンプで高真空まで引いて作ります。圧力はピラニ真空計・隔膜真空計・電離真空計などを使い分けて測定し、ウェハはロードロック室を経由して大気と真空の間を出し入れします。

よくある質問(FAQ)

真空とは完全に何もない状態のことですか?▾
いいえ。真空は大気圧より圧力が低い状態を指し、気体分子は残っています。たとえば1Paの真空でも、1cm³あたり約2.4×10¹⁴個の分子が存在します。何もない理想的な状態は「完全真空」と呼び、実際には実現できません。
半導体製造ではなぜ真空が必要なのですか?▾
空気中の酸素や水分、パーティクルによる汚染・酸化を防ぐため、スパッタ原子やイオンを気体分子にぶつけずに基板まで届けるため、そしてプラズマを安定して発生させるためです。工程ごとに必要な真空度が異なり、ポンプと真空計を組み合わせて管理します。
真空度の単位にはどのようなものがありますか?▾
国際単位系ではPa(パスカル)を使い、大気圧は約101kPaです。装置の現場ではTorr(1Torr≒133Pa)やmbar(1mbar=100Pa)もよく使われます。「真空度が高い」は圧力が低いことを意味するので、数値の大小と逆になる点に注意が必要です。

設備の製造メーカー

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Edwards Vacuum(Atlas Copco傘下)英国

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Pfeiffer Vacuumドイツ

半導体製造装置向け真空ポンプ・計測機器の世界的リーダー。ターボ分子ポンプ・スクロールポンプ・ドライポンプなど幅…

荏原製作所日本

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