ブリルアンゾーンとは、結晶中の電子やフォノンの状態を波数ベクトルで整理するときの、繰り返しの1周期ぶんの範囲です。半導体のバンド図は、その中心のΓ点からX点・L点などへの線に沿って描かれます。シリコンは伝導帯の底がX点方向にあって間接遷移型、GaAsはΓ点にそろって直接遷移型になります。
目次5項目
- 定義・解説
- 図解
- よくある質問
- 関連用語
- 比較・違いを学ぶ
定義・解説
ブリルアンゾーンとは、結晶の中の電子や格子振動(フォノン)の状態を、波の向きと波長(波数ベクトルk)で整理するときの基本の範囲です。結晶は原子が周期的に並んでいるため、kの空間(逆格子空間)でも同じ状態が周期的に繰り返されます。その繰り返しの1周期ぶんの領域が第1ブリルアンゾーンで、ここだけを調べれば結晶の性質がすべて分かります。
半導体のバンド図(E-k図)は、ブリルアンゾーンの中心Γ(ガンマ)点から、X点・L点・K点などの対称性の高い点へ向かう線に沿ってエネルギーを描いたものです。たとえばシリコンの伝導帯の底はΓ点からX点の方向へ約85%進んだ所にあり、価電子帯の頂上(Γ点)とずれているため間接遷移型になります。GaAsは両方がΓ点にそろう直接遷移型で、そのため光を効率よく出せます。
シリコンの伝導帯の底は、X点の方向に等価なものが6つあり(6つの谷)、ひずみシリコンではこの谷のエネルギーをずらして電子の移動度を上げています。ブリルアンゾーンは、バンドギャップの種類、有効質量、ひずみの効果、フォノンの散乱を理解するための共通の土台です。
図解
Γ点はブリルアンゾーンの中心、X点は⟨100⟩方向の境界。よくある質問(FAQ)
バンド図のΓ点やX点とは何ですか?
ブリルアンゾーンの中で対称性の高い点の名前です。Γ点は中心(波数ゼロ)、X点は⟨100⟩方向の境界、L点は⟨111⟩方向の境界を表します。バンド図はこれらの点を結ぶ線に沿ってエネルギーを描いているため、伝導帯の底と価電子帯の頂上がどの点にあるかを読み取れます。
ブリルアンゾーンが分かると何に役立ちますか?
材料が光を出しやすい直接遷移型か、出しにくい間接遷移型かを判断できます。また、電子の有効質量、ひずみをかけたときの移動度の変化、フォノンによる散乱の起こり方など、デバイスの特性を考えるときの共通の土台になります。
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