最終更新 2026-10-19

エミュレーションとは(ハードウェア検証)

Hardware Emulation

エミュレーション(ハードウェアエミュレーション)とは、設計中のチップの回路を専用のハードウェアに組み込んで動かし、チップが完成する前に動作を確かめる検証の方法です。ソフトウェアで計算する論理シミュレーションより数百倍以上速く、OSの起動など大規模な検証ができます。テープアウト後の作り直しのリスクを減らします。

目次7項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連用語
  6. 比較・違いを学ぶ
  7. 出典・参考資料

定義・解説

エミュレーション(ハードウェアエミュレーション)とは、設計中のチップの回路を、専用のハードウェアの上に組み込んで実際に動かし、チップが完成する前に動作を確かめる検証の方法です。ソフトウェアで回路の動きを1つずつ計算する論理シミュレーションに比べて、数百倍から数千倍以上速く動かせるため、OSを起動したり、実際のアプリケーションを走らせたりする大規模な検証ができます。

論理シミュレーションは、回路の細部まで見えて使いやすい一方、数十億個のトランジスタを持つSoCを動かすと、1秒分の動作を計算するのに何日もかかることがあります。エミュレータは、専用のプロセッサやFPGAを大量に並べた装置に、RTLで書いた回路を変換して書き込み、MHz程度の速さで動かします。FPGAを使ってさらに速く動かすFPGAプロトタイピングという方法もあり、ソフトウェアの開発者が実際のチップに近い環境でプログラムを試すのに使われます。

チップの設計で、テープアウトの後に誤りが見つかると、マスクを作り直して製造をやり直す必要があり、数か月の遅れと大きな費用がかかります。エミュレーションで早い段階に、ハードウェアとソフトウェアを組み合わせた検証を進めておけば、そのリスクを減らせます。チップの完成を待たずにソフトウェアの開発を始められることから、開発期間の短縮(シフトレフト)にもつながります。主なエミュレータは、Cadence、Synopsys、Siemens EDAの3社が提供しています。

図解

論理シミュレーション、フォーマル検証、エミュレーション、FPGAプロトタイピングの検証方法の比較
実際の開発ではこれらを組み合わせて段階的に検証する。

よくある質問(FAQ)

エミュレーションとシミュレーションの違いは何ですか?
シミュレーションは、回路の動きをソフトウェアで1つずつ計算する方法で、回路の内部の信号を細かく見られますが、大規模な回路では非常に遅くなります。エミュレーションは、回路を専用のハードウェアに組み込んで実際に動かすため、はるかに速く動かせ、ソフトウェアを含めた大規模な検証に向いています。
エミュレーションとFPGAプロトタイピングの違いは?
どちらも回路をハードウェアで動かして検証しますが、エミュレータは回路の内部の信号を見る機能やデバッグの機能が充実しており、回路の変更にもすばやく対応できます。FPGAプロトタイピングはFPGAで回路を組み、より速く動かせるため、ソフトウェアの開発や実機に近い試験に向いていますが、デバッグの機能は限られます。

設備の製造メーカー

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チップ設計フロー(RTL〜テープアウト) のトピックで関連する用語です。

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TSMC(台湾積体電路製造)台湾

比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. Synopsys「What is HAV Emulation?」(2026/10/19 確認)