ULPAフィルタ(Ultra Low Penetration Air filter)とは、空気の中の非常に小さな粒子まで、ほとんどすべてを取り除く超高性能のエアフィルタです。日本産業規格(JIS Z 8122)では、粒径0.15µmの粒子を99.9995%以上捕集するものと定められています。半導体の工場のクリーンルームでは、天井のファンフィルタユニット(FFU)に取り付けられ、きれいな空気を部屋に送り込んでいます。
似たものにHEPAフィルタ(High Efficiency Particulate Air filter)があり、粒径0.3µmの粒子を99.97%以上捕集するものとされています。HEPAは病院の手術室や医薬品の工場、家庭用の空気清浄機などで使われ、ULPAはさらに高い清浄度が必要な半導体の工場で使われます。どちらも、ガラスの細い繊維などを不織布にした濾材を、ひだ状に折りたたんで面積を広げた構造をしています。
フィルタは、繊維で粒子をふるい分けるのではなく、粒子が繊維にぶつかったり、拡散して触れたりすることで捕まえます。そのため、大きすぎる粒子も小さすぎる粒子も捕まえやすく、その中間の0.1〜0.3µm程度の粒子が最も通り抜けやすくなります。半導体の工場では、ガラスの繊維からホウ素が出て汚染になることを避けるため、フッ素樹脂(PTFE)の膜を使ったフィルタも使われ、分子状の汚染物質はケミカルフィルタで別に取り除きます。