BB比(Book-to-Billレシオ、受注出荷比率)とは、一定期間の受注額(Book)を同じ期間の出荷額・売上額(Bill)で割った指標です。1を上回れば出荷より受注が多く、受注残が積み上がっている、つまり需要が拡大局面にあることを示し、1を下回れば受注が出荷に追いつかず需要が縮小局面にあることを示します。半導体製造装置業界では、景気の先行指標として長く使われてきました。
BB比が先行指標になるのは、装置の受注から出荷までに時間差があるためです。半導体メーカーは需要の拡大を見込むと設備投資を決め、装置を発注します。装置の製造と納入には数か月から1年以上かかるため、受注の増減は数四半期後の出荷と売上に表れます。月々の変動が大きいため、3か月移動平均で見るのが一般的です。
半導体製造装置のBB比としては、SEMIが北米の装置メーカーの受注と出荷をもとに月次で公表していた数値が業界の指標として広く参照されてきました。日本では日本半導体製造装置協会(SEAJ)が日本製装置の受注・販売の統計を公表しています。また、ASMLやLam Researchなど個別の装置メーカーも決算で受注額を開示しており、アナリストは各社の受注と売上の比率から業界の先行きを読んでいます。
BB比には読み方の注意点もあります。EUV露光装置のような1台数百億円規模の高額装置が含まれると、少数の受注で比率が大きく振れます。また、供給不足の局面では顧客が重複発注や前倒し発注をするため、実需以上に受注が膨らむことがあります。BB比は半導体サイクルの転換点を捉える目安として有用ですが、ウェハ生産能力の稼働率や在庫水準などと併せて判断するのが一般的です。