ケイ素(シリコン)とは

Silicon

最終更新:2026-10-03・材料・ウエハ製造装置|用語集のExcel・PDF版をダウンロード

ケイ素(シリコン)とは?

ケイ素(シリコン)とは、原子番号14・元素記号Siの元素で、半導体デバイスの大部分を作る基本材料です。地殻に豊富に存在し、バンドギャップ約1.12eVで不純物による制御がしやすく、熱酸化で良質な絶縁膜を作れることが主役になった理由です。珪石から金属シリコン、イレブンナイン級の多結晶を経て単結晶ウェハに加工されます。

定義・解説

ケイ素(Silicon:シリコン)とは、原子番号14、元素記号Siの元素で、半導体デバイスの大部分を作る基本材料です。日本語の正式な元素名は「ケイ素(珪素)」で、英語名のsiliconに由来する「シリコン」とも呼ばれ、半導体業界では主にシリコンと呼びます。なお、ケイ素を骨格に持つ樹脂のシリコーン(silicone)は別の物質です。ケイ素は酸素に次いで地殻に多い元素で、地殻の重さの約4分の1以上を占め、石英や砂の主成分である二酸化ケイ素(SiO₂)として大量に存在します。

シリコンが半導体の主役になった理由はいくつかあります。結晶はダイヤモンド構造(格子定数約0.543nm)で、バンドギャップが約1.12eVと室温で扱いやすく、ホウ素やリンなどのドーパントで電気伝導の型と量を精密に制御できます。最大の強みは、熱酸化で表面に良質な絶縁膜(SiO₂)を形成でき、その界面の欠陥が少ないことで、これがMOSトランジスタを作るうえで決定的に重要でした。さらに原料が豊富で、直径300mmの大きな無欠陥に近い単結晶を作れる技術が確立しています。融点は約1,414℃、密度は約2.33g/cm³です。

半導体用のシリコンは、何段階もの精製を経て作られます。まず珪石(石英)を炭素で還元して純度98〜99%程度の金属シリコンを作り、これを塩化水素と反応させてトリクロロシランなどのガスにし、蒸留で精製したうえでシーメンス法で析出させ、純度99.999999999%(イレブンナイン)級の多結晶シリコンを得ます。これをチョクラルスキー法で単結晶インゴットに育て、スライス・研磨してウェハにします。パワー半導体や高周波・光デバイスでは、SiCやGaN、GaAsなどの化合物半導体がシリコンの限界を補っています。

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よくある質問(FAQ)

ケイ素とシリコンの違いは何ですか?▾
同じ元素(Si)を指します。ケイ素(珪素)は日本語の正式な元素名、シリコンは英語名siliconに由来する呼び方で、半導体業界では主にシリコンと呼びます。ケイ素を含む樹脂のシリコーン(silicone)は別の物質なので注意が必要です。
なぜ半導体にはシリコンが使われるのですか?▾
原料が豊富で安価なこと、室温で扱いやすいバンドギャップを持ちドーパントで電気特性を精密に制御できること、そして熱酸化で界面欠陥の少ない良質な絶縁膜(SiO₂)を作れることが主な理由です。大口径で欠陥の少ない単結晶を作る技術が確立していることも大きな強みです。

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