PCNとは、半導体メーカーが製品に関わる変更を行う前に、顧客へ書面で知らせる通知です。工程の変更、材料や供給元の変更、製造拠点の移管、パッケージの変更、製品の終息などが対象になります。顧客は通知を受けて影響を評価し、必要なら追加の評価を要求したり、変更前の製品をまとめて買っておいたりします。
この仕組みが要るのは、半導体が長く使われる製品に組み込まれるためです。自動車や産業機器、医療機器では、同じ部品を10年以上調達し続けることがあります。作る側が黙って工程を変えると、受け入れ側の機器で思わぬ不具合が出ても原因にたどり着けません。変更の内容と評価結果を事前に示すことで、追跡できる状態を保ちます。
通知から実施までの猶予期間は、業界の慣行としておおむね数か月前が目安とされ、顧客との品質取り決めで具体的な日数を決めるのが一般的です。運用するのは品質保証部門ですが、変更の中身を説明するのは工程や製品技術の担当で、顧客の評価が終わるまで変更を実施できないため、工場側の計画にも影響します。