セカンドソースとは、ある半導体の製品について、元のメーカー(ファーストソース)以外に、同じ機能・同じ端子の配置で置き換えられる製品を供給するメーカー、またはその製品のことです。代替供給元とも呼ばれます。1つのメーカーにしか頼れない状態を避け、供給の途絶や価格の交渉力の面でのリスクを下げるのが目的です。
半導体の歴史では、セカンドソースが業界の形を大きく変えた例があります。1980年代、IBMはパソコンにインテルのCPUを採用する条件として、別のメーカーからも供給できることを求め、インテルはAMDに製造の権利を与えました。このように、元のメーカーが技術の使用を認める(ライセンスを与える)形のセカンドソースのほか、元のメーカーとは関係なく互換品を作る場合もあります。
近年は、地震や工場の火災、コロナ禍の供給不足をきっかけに、自動車メーカーなどがセカンドソースの確保を改めて重視しています。ただし、先端の半導体は製造するファウンドリの設計ルール(PDK)に合わせて設計されるため、別の工場で同じものを作るには設計のやり直しや再認定が必要で、簡単ではありません。そのため、複数の工場で作れる成熟した世代の製品や、汎用的な部品でセカンドソースが確保されやすくなっています。