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最終更新 2026-10-28

偏析係数とは(平衡偏析係数)

Segregation Coefficient

偏析係数とは、融液から結晶が固まるとき、不純物が結晶にどれだけ取り込まれるかを表す値で、k=Cs/Clと書きます。シリコンではホウ素が約0.8、リンが約0.35で、1より小さいと融液に不純物がたまり、CZ法のインゴットの後半ほど抵抗率が下がります。金属の不純物は極めて小さく、精製に利用されます。

目次6項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連用語
  6. 比較・違いを学ぶ

定義・解説

偏析係数とは、溶けた材料(融液)から結晶が固まるとき、不純物が固体の結晶にどれだけ取り込まれるかを表す値で、固体中の濃度を融液中の濃度で割ったもの(k=Cs/Cl)です。kが1より小さい不純物は、固まるときに結晶に入りにくく、融液の側に押し出されて残ります。この性質を偏析と呼びます。

シリコンの単結晶をCZ法で引き上げるとき、偏析係数は重要な意味を持ちます。シリコンの中でのドーパントの平衡偏析係数は、ホウ素が約0.8、リンが約0.35、ヒ素が約0.3、アンチモンが約0.023です。kが1より小さいと、引き上げが進むにつれて融液の中に不純物がたまっていくため、インゴットの後半(尾の側)ほどドーパントの濃度が高くなり、抵抗率が下がっていきます。ホウ素は偏析係数が1に近いため、比較的均一になります。

鉄や銅などの金属の不純物は偏析係数が非常に小さい(10⁻⁵〜10⁻⁴程度)ため、ほとんど結晶に入らず融液に残ります。これを利用して不純物を取り除くのが、融けた帯を何度も移動させる帯域溶融法(ゾーン精製)で、FZ法の高純度のシリコンもこの原理を使っています。偏析係数は、ウェハの抵抗率の規格に入る範囲がインゴットのどこまでかを決め、歩留まりに直結します。

図解

ホウ素、リン、ヒ素、アンチモン、金属不純物のシリコン中の平衡偏析係数の一覧

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値は文献による代表的な目安。

よくある質問(FAQ)

偏析係数が1より小さいとどうなりますか?
結晶が固まるときに不純物が結晶に入りにくく、融液の側に押し出されます。CZ法では引き上げが進むほど融液の中の不純物の濃度が上がり、それに比例して結晶に入る量も増えるため、インゴットの頭の側より尾の側のほうが不純物の濃度が高くなります。
なぜp型のシリコンウェハにはホウ素が使われるのですか?
ホウ素は偏析係数が約0.8と1に近く、インゴットの頭から尾までの濃度の変化が小さいため、抵抗率のそろったウェハを多く取れるからです。リンやヒ素は偏析係数が小さく、インゴットの中で抵抗率が大きく変わります。

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