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最終更新 2026-10-28

アルシンとは(AsH3)

Arsine (AsH3)

アルシン(AsH3)とは、ヒ素に水素3個が結びついた気体で、シリコンにヒ素を加えるドーピングの原料や、GaAsをMOCVDで作る原料として使われます。半導体に使うガスの中でも最も毒性の強いものの1つで、特殊高圧ガスとして厳重に管理されます。イオン注入では減圧貯蔵のシリンダーが広く使われます。

目次7項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連用語
  6. 比較・違いを学ぶ
  7. 出典・参考資料

定義・解説

アルシン(AsH3)とは、ヒ素1個に水素3個が結びついた無色の気体で、半導体にヒ素を加えてn型にするドーピングの原料や、化合物半導体のGaAs(ヒ化ガリウム)を作る原料として使われるガスです。シリコンでは、イオン注入でヒ素のイオンを作る原料や、エピタキシャル成長でヒ素を加える原料になります。GaAsでは、MOCVDでガリウムの有機化合物(トリメチルガリウム)と反応させて結晶を成長させます。

アルシンは、半導体の製造に使われるガスの中でも最も毒性の強いものの1つで、ごくわずかな量を吸い込んでも、血液の赤血球を壊す重い中毒を起こします。そのため、特殊高圧ガスとして法令に基づいて厳しく管理され、漏えいを検知するガス検知器、自動の遮断弁、排気を処理する除害装置が欠かせません。

イオン注入の原料としては、ホスフィンと同じく、吸着材に吸わせて大気圧より低い圧力で保管する減圧貯蔵のシリンダーが広く使われ、万一の漏えいの危険を減らしています。MOCVDでは、より毒性の低い液体の有機ヒ素の原料(ターシャリーブチルアルシンなど)を代わりに使う研究もありますが、純度とコストの面から、現在も多くはアルシンが使われています。

図解

アルシンのイオン注入、シリコンのエピ成長、GaAsのMOCVDでの用途と安全管理の一覧

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特殊高圧ガスとして法令に基づき管理される。

よくある質問(FAQ)

アルシンはなぜ危険なのですか?
ごく低い濃度でも、吸い込むと血液の赤血球を壊し、重い中毒を起こすためです。においで気付ける濃度より低い濃度でも危険があるため、半導体の工場では、ガス検知器で常に監視し、漏えいを検知したらすぐに供給を止める仕組みを備えています。
GaAsを作るときにアルシンはどう使われますか?
MOCVDの装置で、アルシンとトリメチルガリウムなどのガリウムの有機化合物を、加熱した基板の上で反応させ、GaAsの結晶を成長させます。ヒ素は抜けやすいため、ガリウムに比べてアルシンを大量に流しながら成長させるのが一般的です。

設備の製造メーカー

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出典・参考資料

  1. SEMI「C00302 - SEMI C3.2 - Specification for Arsine (AsH3) in Cylinders, 99.94% Quality」(2026/10/28 確認)