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最終更新 2026-10-28

アバランシェ降伏とは(なだれ降伏)

Avalanche Breakdown

アバランシェ降伏(なだれ降伏)とは、pn接合の強い電界で加速されたキャリアが原子にぶつかって新しいキャリアを作り、それが連鎖して電流が急に増える現象です。パワー半導体の耐圧はほぼこれで決まり、絶縁破壊電界がシリコンの約10倍のSiCやGaNは薄い層で高い耐圧を実現できます。

目次7項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連用語
  6. 比較・違いを学ぶ
  7. 出典・参考資料

定義・解説

アバランシェ降伏(なだれ降伏)とは、pn接合に高い逆方向の電圧をかけたとき、空乏層の強い電界で加速された電子や正孔が結晶の原子にぶつかって新しい電子と正孔の組を作り、それがまた加速されて次の組を作るという連鎖(なだれ)が起こって、電流が急に増える現象です。この、ぶつかってキャリアを作る現象を衝突電離と呼びます。

アバランシェ降伏が起こる電圧は、半導体材料が壊れずに耐えられる電界の強さ(絶縁破壊電界)と、空乏層の厚さで決まります。パワー半導体の耐圧は、ほとんどがこのアバランシェ降伏で決まります。シリコンの絶縁破壊電界は約0.3MV/cmですが、SiCやGaNは約10倍あり、同じ耐圧を10分の1程度の薄い層で実現できるため、オン抵抗を大きく下げられます。

アバランシェ降伏は、利用されることもあります。光の検出器のアバランシェフォトダイオード(APD)は、光で生まれたわずかなキャリアをなだれ増倍で大きくし、弱い光でも検出できるようにしています。パワー半導体では、モーターなどのコイルが作る電圧の跳ね上がりでアバランシェ降伏が起きても壊れないことが求められ、その強さをアバランシェ耐量として評価します。

図解

高い逆電圧、キャリアの加速、衝突電離、連鎖による電流の急増までのアバランシェ降伏の流れ

図をタップで2倍に拡大

絶縁破壊電界の目安はシリコン約0.3MV/cm、SiC約3MV/cm。

よくある質問(FAQ)

アバランシェ降伏と耐圧の関係は?
パワー半導体の耐圧(降伏電圧)は、ほとんどの場合、アバランシェ降伏が起こる電圧で決まります。空乏層を厚く、不純物を薄くするほど耐圧は高くなりますが、その分オン抵抗が上がります。絶縁破壊電界の大きい材料ほど、この関係が有利になります。
アバランシェ耐量とは何ですか?
パワー半導体がアバランシェ降伏の状態で、壊れずに吸収できるエネルギーの大きさです。モーターなどのコイルを切り離したときに生じる大きな電圧で降伏しても壊れないかを示し、データシートにエネルギー(mJ)で示されます。

設備の製造メーカー

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比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. HyperPhysics(ジョージア州立大学)「Zener effect and Zener diodes」(2026/10/28 確認)