ゲージR&Rとは、測定器や測定の方法(測定システム)そのものが持つばらつきが、どれくらいの大きさかを評価する方法です。R&Rは、同じ人が同じ測定器で同じものを何度も測ったときのばらつき(繰り返し性:Repeatability)と、測る人や装置が変わったときのばらつき(再現性:Reproducibility)の頭文字です。測定システム分析(MSA)の代表的な手法です。
工程の管理では、測定で得られたばらつきを工程のばらつきと考えますが、実際にはその中に測定器のばらつきが混ざっています。測定器のばらつきが大きいと、本当は安定している工程を異常と判断したり、逆に異常を見逃したりします。そこで、製品のばらつきや規格の幅に対して、測定システムのばらつきが何%を占めるか(%GRR)を求め、一般には10%未満なら合格、10〜30%は用途によって条件付きで使用可、30%を超えると不合格とされます。
半導体の工場では、CD-SEMによる寸法の測定、膜厚計、重ね合わせの計測などで、測定器を新しく入れたときや定期的に、ゲージR&Rを行います。複数の装置で同じ項目を測る場合は、装置ごとの差(装置間の整合)も確かめます。測定の対象が数nmの寸法になると、測定器のばらつきが規格の幅に対して無視できなくなるため、その評価はますます重要になっています。