用語製造プロセス最終更新 2026-10-09Excel・PDF版

ES・CS(エンジニアリングサンプル・コマーシャルサンプル)とは

Engineering Sample / Commercial Sample

ES(エンジニアリングサンプル)とは、新しい半導体の量産前に、顧客が評価や設計を始められるよう提供する試作品で、仕様の一部や信頼性の試験が未完了のこともあります。CS(コマーシャルサンプル)は、量産と同じ設計・工程・試験で品質保証を伴うサンプルです。CSの評価を経て、量産品(MP)の出荷が始まります。

目次5項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 関連用語
  5. 比較・違いを学ぶ

定義・解説

ES(Engineering Sample:エンジニアリングサンプル)とは、新しい半導体の製品を量産する前に、顧客が評価や設計の検討を始められるよう提供する試作品のことです。CS(Commercial Sample:コマーシャルサンプル)は、量産と同じ設計・工程・試験で作られ、品質の保証を伴って提供されるサンプルで、量産品と同等のものです。

半導体の開発は、設計の完了(テープアウト)、最初のシリコン(ファーストシリコン)の評価、不具合の修正を経て、量産へと進みます。ESはこの途中の段階で作られるもので、仕様の一部を満たしていなかったり、既知の不具合(エラッタ)があったり、まだ信頼性の試験が終わっていなかったりすることがあります。それでも、顧客は早くから自社の機器にESを載せて、ソフトウェアの開発や基板の設計を並行して進められます。

その後、信頼性の試験(認定試験)を終え、製造の条件が固まった段階でCSが提供され、顧客の最終的な評価を経て、量産品(MP:Mass Production)の出荷が始まります。CPUやGPUでは、設計の改訂を表すステッピング(A0、B0など)ごとにESが作られることもあります。車載向けでは、AEC-Q100などの認定試験の完了が、量産の前提になります。

図解

テープアウトからES・認定試験・CS・量産(MP)までの流れ
呼び方や段階の分け方は、メーカーによって異なる。

よくある質問(FAQ)

ESとCSの違いは何ですか?
ESは開発の途中で作られる試作品で、仕様の一部を満たしていなかったり、既知の不具合があったり、信頼性の試験が終わっていなかったりすることがあります。CSは量産と同じ設計・工程・試験で作られ、品質の保証を伴うサンプルで、量産品と同等です。
顧客がESを早く使う理由は何ですか?
半導体の開発と並行して、自社の機器の基板の設計やソフトウェアの開発を進められるからです。量産品ができるのを待ってから開発を始めると、製品の発売が遅れてしまいます。ESで早くから動作を確認し、問題があれば半導体メーカーにフィードバックすることもできます。

関連する装置カテゴリ

同じトピックの用語

チップ設計フロー(RTL〜テープアウト) のトピックで関連する用語です。

同じトピックの企業

Synopsys米国Cadence Design Systems米国Siemens EDA(旧Mentor Graphics)米国TSMC(台湾積体電路製造)台湾

比較・違いを学ぶ