ランプアップ(Ramp-up)とは、新しい製品・工場・製造ラインの生産量を、立ち上げ段階から本格的な量産の水準まで段階的に引き上げていくことです。英語のramp(傾斜路)のように、生産量が坂を上るように右肩上がりで増えていく様子から来た言葉で、日本語では「量産立ち上げ」「生産の立ち上げ」とも言います。反対に生産量を段階的に減らすことはランプダウンと呼びます。
半導体工場のランプアップは、おおむね次の順で進みます。建屋の完成後に製造装置を搬入してユーティリティと接続し(フックアップ)、各装置の性能を確認して工程条件を決めます。続いて試作ウェハで製品の特性と信頼性を確かめて顧客の認定を受け、少量のリスク生産を経て量産に入ります。量産開始後も、月産の投入枚数を数か月から数年かけて設計上の生産能力まで増やしていきます。新しいプロセスノードでは、この過程で歩留まりを急速に高めること(歩留まりランプ)が同時に求められます。
ランプアップの速さは事業の収益を大きく左右します。工場の建設と装置に巨額の投資をしたあと、生産量が少ない期間は減価償却費を少ない製品で負担するため、1個あたりのコストが高くなります。立ち上げが遅れれば需要の好機を逃し、競合に市場を奪われます。一方で需要を読み誤って急ぎすぎると、半導体サイクルの下降局面で過剰な生産能力を抱えることになり、市況に応じてランプアップのペースを調整する判断が重要になります。