SECS/GEM(セックス・ジェム)とは、半導体製造装置と工場のホストコンピューター(MESなど)の間で、データや命令をやり取りするための通信規格の総称です。業界団体SEMIが定めた規格群で、どのメーカーの装置でも共通の方法で工場のシステムにつなげられるようにすることで、半導体工場の自動化を支えてきました。半導体だけでなく、FPDや電子部品、太陽電池の製造装置などでも使われています。
SECS/GEMは、役割の異なる複数の規格で構成されます。SECS-I(SEMI E4)はRS-232のシリアル回線でメッセージを送る方式、HSMS(SEMI E37)はそれをTCP/IPのネットワークで高速に送る方式で、現在はHSMSが主流です。SECS-II(SEMI E5)は、送るメッセージの形式と意味(「ストリーム」と「ファンクション」の番号で分類)を定めます。GEM(SEMI E30)は、装置の状態の管理、イベントの報告、アラーム、遠隔からの命令、処理条件(レシピ)の管理など、すべての装置に共通して求められる振る舞いを定めた規格です。
300mmウェハの工場の全自動化に合わせて、搬送容器(FOUP)の受け渡しやウェハの処理の管理などを定めたGEM300と呼ばれる一連の規格が追加されました。さらに、装置の大量のセンサーデータを高速に収集して、APC(先端プロセス制御)や予知保全に使うために、EDA(Interface A)と呼ばれる別の規格群も使われています。装置が扱うデータの定義を機械で読める形式で記述するSEDD(SEMI E172)は、SECS/GEMでの接続の立ち上げを効率化します。