用語ロジックプロセス最終更新 2026-10-10出典 1件Excel・PDF版

LVS(レイアウト対回路図検証)とは

Layout Versus Schematic

LVS(レイアウト対回路図検証)とは、レイアウトの図形からトランジスタと配線の接続を抽出し、それが設計した回路図(ネットリスト)と一致するかを照合する物理検証の工程です。配線のショートや断線、トランジスタの欠落やサイズ違いを検出し、DRCとともにテープアウト前の合格が必須です。手書きレイアウトが多いアナログ回路では日常的な確認手段です。

目次8項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. 紛らわしい言葉の切り分け
  4. よくある質問
  5. 設備の製造メーカー
  6. 関連用語
  7. 比較・違いを学ぶ
  8. 出典・参考資料

定義・解説

LVS(Layout Versus Schematic:レイアウト対回路図検証)とは、チップのレイアウトから実際に形成される回路を抽出し、それが設計した回路図(ネットリスト)と一致しているかを照合する物理検証の工程です。レイアウト上の図形の重なりからトランジスタや配線の接続関係を読み取り、元の回路と比べて、配線のショートや断線、トランジスタの欠落やサイズの違いを検出します。DRCと並ぶテープアウト前の必須工程です。

LVSは2段階で進みます。(1)デバイス認識と接続抽出:レイアウトの各層の図形を演算し、たとえば「ポリシリコンが活性領域を横切る部分」をトランジスタとして認識し、コンタクトやビアを通じた配線のつながりを追って、レイアウト側のネットリストを作ります。(2)比較:抽出したネットリストと設計側のネットリストをグラフとして照合し、素子とネットの対応を取ります。どの図形をどのデバイスとして認識するかのルールは、PDKのLVSデッキに記述されています。

LVSで検出される代表的なエラーは、別々であるべき2つの配線がつながっているショート、つながるべき配線が切れているオープン、トランジスタの数や種類の不一致、トランジスタの幅・長さなどのパラメータ不一致です。特に電源とグラウンドのショートは致命的で、大規模チップではどこでつながったかを突き止める作業に時間がかかります。代表的なツールにSiemens EDA Calibre、Synopsys IC Validator、Cadence Pegasusがあります。

LVSはアナログ回路とデジタル回路で重みが異なります。自動配置配線で作るデジタル回路では、ツールが接続を保証するためLVSエラーは主に手作業の修正やIPの組み込みで生じます。一方、手でレイアウトを描くアナログ回路やカスタム回路ではLVSが日常的な確認手段です。また、LVSで抽出した回路は寄生抽出(PEX)の土台にもなり、レイアウト後の回路シミュレーションの精度を支えています。

図解

LVS(レイアウト対回路図検証)の流れ(抽出・ネットリスト・照合・報告)
DRCは形、LVSはつながりを確かめる。テープアウトには両方の合格が必要。

紛らわしい言葉の切り分け

DRCとLVS。違いはレイアウトを何に照らして検査するかです。DRCは製造ルール(最小の幅や間隔など)に照らして、図形が製造できる形かを調べます。LVSは回路図に照らして、レイアウトから取り出した回路が同じ接続になっているかを調べます。テープアウトには両方の合格が必要です。 比較記事 →

この用語を扱う職種

設計・デバイス開発PDKエンジニア(プロセス設計キット開発)

よくある質問(FAQ)

LVSでよく出るエラーは何ですか?
別々であるべき配線がつながるショート、つながるべき配線が切れるオープン、トランジスタなどの素子数の不一致、トランジスタの幅や長さといったパラメータの不一致が代表的です。電源とグラウンドのショートは影響が大きく、発生箇所の特定に時間がかかります。
LVSと形式検証(等価性検証)の違いは?
どちらも「2つの回路が同じか」を確かめますが、対象が異なります。LVSはレイアウトの図形から抽出した回路と回路図を比べる物理検証で、等価性検証はRTLと論理合成後のネットリストなど、論理レベルの記述同士が同じ機能かを数学的に証明する論理検証です。

設備の製造メーカー

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比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. Synopsys「What is Layout Versus Schematic Checking (LVS)?」(2026/10/10 確認)