用語DRAM製造プロセスエレクトロニクス最終更新 2026-10-10出典 1件Excel・PDF版

プリチャージとは

Precharge

プリチャージとは、回路の動作の前に配線や容量をあらかじめ決まった電圧に充電しておく操作です。DRAMでは読み出しの前にビット線をVDD/2にそろえ、セルの電荷によるわずかな電圧の変化をセンスアンプで検出します。行を閉じる命令(PRE)とその時間tRPはメモリの速さの指標で、ダイナミック論理や突入電流対策にも使われます。

目次7項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連用語
  6. 比較・違いを学ぶ
  7. 出典・参考資料

定義・解説

プリチャージ(Precharge)とは、回路の動作の前に、配線や容量をあらかじめ決まった電圧に充電(または放電)しておく操作のことです。「事前の充電」を意味し、次の動作で小さな電圧の変化を正確に検出できるようにしたり、動作を速めたりするために行います。最もよく知られているのはDRAMの読み出しでのプリチャージで、このほかダイナミック論理回路や、電源回路の突入電流の対策でも使われます。

DRAMでは、メモリセルのキャパシタに蓄えた小さな電荷を、セルがつながるビット線に流して読み出します。読み出しの前に、ビット線の対を電源電圧の半分(VDD/2)にそろえておき(プリチャージとイコライズ)、ワード線を開くと、セルの電荷によってビット線の電圧がわずかに上がるか下がるかします。センスアンプがこのわずかな差を増幅して0か1かを判定します。DDRなどのDRAMでは、開いている行を閉じてビット線を次の読み出しに備えた状態に戻す命令をプリチャージ(PRE)と呼び、そのために必要な時間(tRP)は、メモリの速さを表すタイミングの1つです。

ダイナミック論理(ドミノ論理)では、クロックの前半で出力の節点をプリチャージして高い電圧にしておき、後半で入力に応じて放電するかどうかを決める(評価する)ことで、通常のCMOS回路より速く動作させます。電気自動車のインバーターなどでは、大きな平滑用のコンデンサに電源をいきなりつなぐと大電流(突入電流)が流れて部品を傷めるため、抵抗を通してゆっくり充電してからリレーを閉じるプリチャージ回路が設けられます。

図解

DRAMの読み出しとプリチャージの流れ(プリチャージ・ワード線オン・電圧変化・センスアンプ・行を閉じる)
ダイナミック論理回路や、電源投入時の突入電流対策でもプリチャージを使う。

よくある質問(FAQ)

DRAMでプリチャージが必要なのはなぜですか?
DRAMのセルに蓄えた電荷はとても小さく、ビット線の電圧をわずかにしか変えられないためです。読み出しの前にビット線の対を同じ電圧(VDD/2)にそろえておくことで、セルによるわずかな上下の変化をセンスアンプが正確に検出できるようになります。
tRPとは何ですか?
DRAMで、開いている行を閉じるプリチャージ命令を出してから、次の行を開く命令を出せるようになるまでに必要な時間です。tRCDやCASレイテンシと並ぶ代表的なタイミングの値で、小さいほど別の行へのアクセスを速く行えます。

設備の製造メーカー

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比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. 名古屋工業大学「プリチャージ Precharge」(2026/10/10 確認)