最終更新 2026-10-19

センスアンプとは

Sense Amplifier

センスアンプとは、メモリセルから読み出した数十〜百数十mVほどの小さな電圧差を、0か1かが分かる大きさまで増幅する回路です。DRAMではビット線を電源電圧の半分にそろえてから読み出し、増幅した電圧をそのままセルに書き戻します。セルが小さくなるほど信号が弱くなり、トランジスタのばらつきが読み出し誤りに効いてきます。

目次7項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連用語
  6. 比較・違いを学ぶ
  7. 出典・参考資料

定義・解説

センスアンプとは、メモリセルから読み出されたごく小さな電圧の差を検出し、「0」か「1」かがはっきり分かる大きさまで増幅する回路です。DRAMやSRAMでは、セル1個が出せる信号は数十〜百数十mV程度しかなく、そのままではロジック回路が判定できません。ビット線の1対(BLとBLB)の電位差を比べて、一方を電源電圧、もう一方を0Vまで引き離すのがセンスアンプの役割です。

DRAMでは、読み出しの前にビット線を電源電圧の半分(VDD/2)にそろえておき(プリチャージ)、ワード線を開いてセルキャパシタの電荷をビット線に流します。すると、セルに電荷があればわずかに上がり、無ければわずかに下がります。この差を、2つのインバータを向かい合わせにつないだラッチ型のセンスアンプが増幅します。増幅した電圧はそのままセルに書き戻されるため、DRAMのセンスアンプは読み出しと同時に再書き込み(リストア)も担います。

微細化でセルキャパシタの容量が小さくなると、ビット線に出る信号はさらに小さくなります。そのため、センスアンプを構成するトランジスタの特性のばらつき(オフセット)が、読み出しの誤りに直結します。センスアンプはセルアレイの両脇に大量に並ぶため、チップ面積に占める割合も大きく、3D DRAMやCMOS under Array構造では、センスアンプなどの周辺回路をセルの下に置いて面積を節約する検討が進んでいます。

図解

プリチャージからワード線オン、微小電圧差、センスアンプ増幅、再書き込みまでのDRAM読み出しの流れ
電圧の値は代表的な目安。世代や回路方式で異なる。

よくある質問(FAQ)

センスアンプはなぜDRAMで特に重要なのですか?
DRAMはキャパシタにたまった電荷で情報を持つため、読み出すと電荷がビット線に流れ出てセルの情報が壊れます。センスアンプは小さな信号を増幅して判定するだけでなく、増幅した電圧をセルに書き戻して情報を元に戻す役割も担っており、DRAMの動作に欠かせません。
センスアンプと差動増幅回路の関係は?
センスアンプは、2本のビット線の電位差を比べて増幅する差動増幅回路の一種です。DRAMでは、正帰還をかけて一気に電源電圧と0Vに振り切るラッチ型が主流で、アナログ回路の差動増幅器よりも速く、小さな面積で判定できるように作られています。

設備の製造メーカー

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比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. 立命館大学 藤野毅「LSI概論(11) 大規模記憶回路(メモリ)」(2026/10/19 確認)