センスアンプとは、メモリセルから読み出されたごく小さな電圧の差を検出し、「0」か「1」かがはっきり分かる大きさまで増幅する回路です。DRAMやSRAMでは、セル1個が出せる信号は数十〜百数十mV程度しかなく、そのままではロジック回路が判定できません。ビット線の1対(BLとBLB)の電位差を比べて、一方を電源電圧、もう一方を0Vまで引き離すのがセンスアンプの役割です。
DRAMでは、読み出しの前にビット線を電源電圧の半分(VDD/2)にそろえておき(プリチャージ)、ワード線を開いてセルキャパシタの電荷をビット線に流します。すると、セルに電荷があればわずかに上がり、無ければわずかに下がります。この差を、2つのインバータを向かい合わせにつないだラッチ型のセンスアンプが増幅します。増幅した電圧はそのままセルに書き戻されるため、DRAMのセンスアンプは読み出しと同時に再書き込み(リストア)も担います。
微細化でセルキャパシタの容量が小さくなると、ビット線に出る信号はさらに小さくなります。そのため、センスアンプを構成するトランジスタの特性のばらつき(オフセット)が、読み出しの誤りに直結します。センスアンプはセルアレイの両脇に大量に並ぶため、チップ面積に占める割合も大きく、3D DRAMやCMOS under Array構造では、センスアンプなどの周辺回路をセルの下に置いて面積を節約する検討が進んでいます。