エキシマレーザとは、希ガス(アルゴン・クリプトン・キセノン)とハロゲン(フッ素・塩素)の混合ガスに放電を加え、そのときだけ一時的にできる分子(エキシマ:excited dimer)から紫外線を取り出すガスレーザーです。波長はガスの組み合わせで決まり、ArFで193nm、KrFで248nm、XeClで308nmなどになります。
半導体ではまず、露光装置の光源として欠かせません。KrFとArFのエキシマレーザは、DUV露光(液浸を含む)の光源として、現在も多くの層の露光に使われています。露光用には、波長の幅を0.3pm以下という非常に狭い範囲に絞り込み(狭帯域化)、毎秒数千回(最大6kHz程度)のパルスで安定した光を出すことが求められます。光源メーカーは、ASML傘下のCymerと日本のギガフォトンの2社にほぼ限られます。
もう1つの用途は熱処理です。XeClなどのエキシマレーザの光を線状に整えて当て、ガラス基板の上のアモルファスシリコンを溶かして多結晶にするレーザーアニール(ELA)は、スマートフォンの有機ELディスプレイのLTPS-TFTの製造に使われています。ガスには主成分の緩衝ガスとしてネオンを大量に使うため、ネオンの供給は露光の生産を左右する問題になり、ガスの再利用も進められています。