ソースフォロワとは、MOSトランジスタのゲートに入力し、ソースから出力を取り出す増幅回路で、ドレイン接地回路とも呼ばれます。バイポーラトランジスタで同じ形をとったものがエミッタフォロワ(コレクタ接地回路)です。出力の電圧が入力の電圧にほぼそのまま追従(フォロー)することから、この名前があります。
電圧の増幅率はほぼ1倍(実際には1より少し小さい)で、電圧そのものは大きくしません。その代わり、入力側のインピーダンスが高く(前の回路から電流をほとんど取らない)、出力側のインピーダンスが低い(後ろに重い負荷をつないでも電圧が下がりにくい)という性質があります。このため、弱い信号源と重い負荷の間に入れて信号を受け渡す「バッファ」として使われます。出力はゲートとソースの間の電圧の分だけ入力より低くなる(エミッタフォロワでは約0.6〜0.7V)ため、電圧の位置をずらすレベルシフトにも使えます。
身近な例が、CMOSイメージセンサーの画素です。各画素には、光で生じた電荷を電圧に変えたあと、その電圧を読み出し用の長い配線に送り出すためのソースフォロワが入っています。オペアンプの出力段や、AD変換器の前で信号を受け渡す回路にも使われます。