アナログ回路(アナログIC)とは

Analog Circuit (Analog IC)

最終更新:2026-10-03・エレクトロニクス・アナログ・リニアテストシステム|用語集のExcel・PDF版をダウンロード

アナログ回路(アナログIC)とは?

アナログ回路とは、電圧や電流を連続的な量として扱い、現実世界の信号を増幅・変換・制御する回路です。オペアンプ、コンパレータ、AD/DAコンバータ、PLL、RF回路、電源管理ICなどがあり、ほぼすべての電子機器に使われます。微細化で性能が上がりにくいため、多くは成熟世代のプロセスで作られます。

定義・解説

アナログ回路とは、電圧や電流を連続的に変化する量として扱う回路のことです。0と1の2値で情報を扱うデジタル回路に対し、温度・音・光・電波・電力など、現実の世界の連続的な信号を増幅・変換・制御する役割を担います。アナログ回路を集積したICをアナログICと呼び、アナログ半導体の市場はWSTSの統計で年間およそ800億ドル規模あります。

代表的な回路には、信号を増幅するオペアンプ(演算増幅器)、2つの電圧を比べるコンパレータ、アナログ信号とデジタル信号を相互に変換するADコンバータ・DAコンバータ、クロックを作るPLL、無線の送受信を行うRF回路、そして電源電圧を変換・安定化するLDOレギュレータやDC-DCコンバータなどの電源管理IC(PMIC)があります。センサの信号を読み取ってデジタル処理につなぐ部分や、電池や電源から各回路に電力を供給する部分など、ほぼすべての電子機器にアナログ回路が使われています。

アナログ回路はデジタル回路と違い、微細化しても性能が上がりにくいのが特徴です。トランジスタを小さくすると電源電圧が下がって扱える信号の範囲が狭くなり、特性のばらつきや雑音の影響も大きくなるため、アナログICの多くは180nm〜40nm程度の成熟した世代のプロセスや、高耐圧のBCDプロセスで作られます。設計では、SPICEなどの回路シミュレーションで特性を詰めながら、素子の配置や配線まで人手で細かく作り込む部分が多く、経験を持つ設計者の不足が課題です。主なメーカーには、Texas Instruments、Analog Devices、Infineon、STMicroelectronics、ルネサスエレクトロニクスなどがあります。

よくある質問(FAQ)

アナログ回路とデジタル回路の違いは何ですか?▾
アナログ回路は電圧や電流を連続的に変化する量として扱い、センサの信号の増幅や電源の制御などを行います。デジタル回路は情報を0と1の2値で扱い、計算や記憶を行います。多くの電子機器では、アナログ回路で現実の信号を取り込み、ADコンバータでデジタルに変換して処理します。
アナログICが最先端プロセスで作られないのはなぜですか?▾
微細化すると電源電圧が下がって扱える信号の振れ幅が小さくなり、トランジスタのばらつきや雑音の影響も大きくなるため、アナログ性能が必ずしも向上しないからです。そのため高い電圧や精度が必要なアナログICは、180nm〜40nm程度の成熟プロセスや高耐圧のBCDプロセスで作られることが多くなっています。

設備の製造メーカー

Texas Instruments(TI)米国

アナログ半導体・組み込みプロセッサの世界最大手IDM。アンプ・電源IC・マイコン(MSP430・C2000)を…

Analog Devices(ADI)米国

アナログ・混合信号・DSP半導体の世界的大手IDM。2021年にMaxim Integratedを買収し業界最…

Infineon Technologiesドイツ

欧州最大の半導体メーカー。パワー半導体(IGBT・SiC MOSFET)・マイコン・セキュリティICで世界トッ…

STMicroelectronics(ST)スイス

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ルネサスエレクトロニクス日本

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