hBN(六方晶窒化ホウ素)とは、ホウ素と窒素がグラフェンと同じ六角形の網目のシートを作り、何層も重なった構造の材料で、「白いグラフェン」とも呼ばれます。バンドギャップが約6eVの絶縁体で、原子レベルで平らなため、グラフェンやMoS2の土台や保護膜として性能を引き出し、将来のゲート絶縁膜の候補でもあります。
目次7項目
- 定義・解説
- 図解
- よくある質問
- 設備の製造メーカー
- 関連用語
- 比較・違いを学ぶ
- 出典・参考資料
定義・解説
hBN(六方晶窒化ホウ素)とは、ホウ素と窒素の原子が交互に並んで、グラフェンと同じ六角形の網目のシートを作り、そのシートが何層も重なった構造の材料です。見た目が白く、構造がグラフェンに似ていることから「白いグラフェン」とも呼ばれます。グラフェンが電気をよく通すのに対し、hBNはバンドギャップが約6eVと大きい絶縁体です。
二次元材料の研究で、hBNは欠かせない「土台」と「絶縁膜」になっています。hBNのシートは原子レベルで平らで、表面に結合の手が余っておらず、電荷のたまる欠陥も少ないため、その上にグラフェンや二硫化モリブデン(MoS2)などを重ねると、凹凸や電荷による電子の散乱が減り、本来の高い性能を引き出せます。二次元材料を上下からhBNで挟んで守る構造は、研究で広く使われています。物質・材料研究機構(NIMS)が作る高品質なhBNの結晶は、世界中の研究機関に提供されてきました。
将来の二次元材料のトランジスタでは、hBNをゲート絶縁膜や保護膜として使うことが検討されています。課題は、大きなウェハの全面に、欠陥の少ない均一な膜を作ることで、CVDなどでの成膜の研究が進められています。粉末やセラミックスとしての窒化ホウ素は、熱をよく伝える絶縁体として、放熱材料や高温の部材にも古くから使われています。
図解
研究で広く使われる構造。量産向けの大面積の成膜は開発段階。よくある質問(FAQ)
hBNとグラフェンの違いは何ですか?
どちらも六角形の網目のシートが重なった構造ですが、グラフェンは炭素だけでできていてバンドギャップがほぼゼロのため電気をよく通します。hBNはホウ素と窒素が交互に並んでいて、バンドギャップが約6eVと大きく、電気を通さない絶縁体です。
なぜhBNは二次元材料の土台に使われるのですか?
シリコン酸化膜などの一般的な基板は表面に細かい凹凸や電荷のたまる欠陥があり、その上に原子数層の薄い材料を置くと電子が散乱されて性能が落ちます。hBNは原子レベルで平らで、表面の欠陥も少ないため、上に重ねた二次元材料の電子が動きやすくなります。
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