最終更新 2026-10-19

リフトピンとは

Lift Pin

リフトピンとは、製造装置のチャンバーの中で、静電チャックやヒーターの上のウェハを下から押し上げたり下ろしたりする細い棒状の部品です。ウェハを浮かせて、搬送ロボットのハンドと受け渡しができるようにします。残った電荷によるウェハの跳ねや、裏面の傷、処理のむらの原因にもなるため、制御と材料が重要です。

目次7項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連用語
  6. 比較・違いを学ぶ
  7. 出典・参考資料

定義・解説

リフトピンとは、半導体の製造装置の処理室(チャンバー)の中で、静電チャックやヒーターのステージの上に置かれたウェハを、下から押し上げて持ち上げたり、ゆっくり下ろしたりするための細い棒状の部品です。ステージに開けた小さな穴から3本程度が上下に動き、ウェハをステージから浮かせることで、搬送ロボットのハンド(エンドエフェクタ)がウェハの下に入り込んで受け渡しできるようにします。

動作の流れは、まず搬送ロボットがウェハをステージの上まで運び、リフトピンが上がってウェハを受け取ります。ロボットのハンドが抜けると、リフトピンが下がってウェハをステージの上に置きます。処理が終わると、逆の手順でウェハを持ち上げて、ロボットに渡します。リフトピンは、真空を保ったまま上下に動く必要があるため、ベローズ(蛇腹)で密閉した駆動の機構で動かします。

小さな部品ですが、トラブルの原因になりやすい部品でもあります。静電チャックでは、処理の後にウェハに電荷が残っていると、リフトピンで持ち上げたときにウェハが跳ねたり、ずれたり、割れたりします。そのため、電荷を抜く処理(除電)とピンを上げる速さの制御が重要です。また、ピンの先端との接触でウェハの裏面に傷やパーティクルが付いたり、ピンの穴の周りで温度やプラズマが乱れて処理のむらが出たりすることもあります。材料には、セラミックス、石英、サファイアなど、プラズマや高温に強いものが使われます。

図解

ロボットによる搬入、リフトピンの上昇、下降と処理、除電後の持ち上げと搬出までのウェハの受け渡しの流れ
ピンは真空を保つため、ベローズで密閉した機構で上下に動かす。

よくある質問(FAQ)

リフトピンでウェハが跳ねるのはなぜですか?
静電チャックは電気の力でウェハを吸着しますが、処理の後に電圧を切っても、ウェハやチャックの表面に電荷が残ることがあります。その状態でリフトピンで持ち上げると、残った吸着の力に抗って急に剥がれ、ウェハが跳ねたりずれたりします。電荷を抜く処理と、ピンをゆっくり上げる制御で防ぎます。
リフトピンにはどのような材料が使われますか?
チャンバーの中のプラズマや高温、腐食性のガスにさらされるため、アルミナなどのセラミックス、石英、サファイアなどが使われます。ウェハの裏面に触れるため、パーティクルが出にくく、金属の汚染を起こさない材料であることも求められます。

設備の製造メーカー

関連する装置カテゴリ

同じトピックの用語

プラズマチャンバー部品・消耗品 のトピックで関連する用語です。

同じトピックの企業

日本ガイシ(NGK Insulators)日本TOTO日本クリエイティブテクノロジー日本トーカロ(TOCALO)日本バルカー(Valqua)日本Advanced Energy Industries米国

比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. KYOCERA Fineceramics Europe「Lift Pins」(2026/10/19 確認)