チャンバーとは、半導体製造装置の中で、ウェハに成膜・エッチング・熱処理などの処理を行う密閉された容器のことです。英語で「部屋」を意味し、処理を行うものはプロセスチャンバー(処理室)と呼ばれます。多くは真空に保たれ、内部にはウェハを載せて温度を制御するステージ(静電チャックやヒーター付きのサセプタ)、ガスを均一に供給するシャワーヘッド、プラズマを作る電極やコイル、圧力を制御する排気口などが配置されています。
現在の装置の多くは、真空の搬送室(トランスファーチャンバー)の周りに複数のプロセスチャンバーとロードロック室を並べたクラスターツール(マルチチャンバー)構成をとります。ウェハを大気に出さずに複数の処理を連続して行えるため酸化や汚染を防げ、チャンバーごとに並行して処理することでスループットも上げられます。1枚ずつ処理する枚葉式が主流ですが、酸化・拡散炉やLPCVDでは100枚前後を一度に処理するバッチ式の反応管(チューブ)が使われます。
処理を繰り返すと、チャンバーの内壁や部品に膜や反応生成物が付着し、剥がれるとパーティクルの原因になります。そのためチャンバーライナー、フォーカスリング、シャワーヘッドなどは消耗部品として定期的に交換・洗浄し、処理の合間にはプラズマクリーニング(ドライクリーニング)で堆積物を除去します。材料には、腐食性ガスやプラズマに耐える陽極酸化アルミニウムやイットリア溶射膜、石英、アルミナやSiCなどのセラミックスが使われます。同じ装置の複数のチャンバー間で処理結果をそろえるチャンバーマッチングも、量産での重要な管理項目です。