エンドエフェクタとは、ロボットの腕の先に取り付けて、実際に対象物をつかんだり支えたりする部分のことで、半導体の装置では、ウェハを載せて運ぶ搬送ロボットのハンド(フィンガー)を指します。FOUPから装置の中へ、ロードロック室から処理室へと、ウェハは1枚の処理の間に何度もロボットで運ばれ、そのたびにエンドエフェクタがウェハに触れます。
ウェハの保持の方式には、主に3つあります。1つ目は、ハンドの表面の小さな穴から空気を吸ってウェハの裏面を吸着する真空吸着で、大気中の搬送で広く使われます。2つ目は、ウェハの縁(エッジ)だけを爪で挟むエッジグリップで、裏面に触れたくない場合や真空の中で使われます。3つ目は、空気の流れでウェハを浮かせて触れずに保持するベルヌーイ方式で、薄いウェハや反ったウェハに向いています。真空の装置の中では吸着が使えないため、静電気で保持したり、ウェハの重さと摩擦で載せたりする方式もあります。
エンドエフェクタには、薄くて軽く、たわまないことが求められます。FOUPの中ではウェハの間隔が10mm程度しかなく、その間に差し込んでウェハをすくい上げるためです。材料にはアルミナなどのセラミックスや炭素繊維の複合材が使われ、高温のウェハを扱う場合は耐熱性の高い材料を選びます。ハンドにはウェハの有無や位置を確かめるセンサーが付いていることが多く、ウェハの落下や接触による割れ、裏面の傷やパーティクルを防ぐことが重要です。