用語DRAM製造プロセスメモリプロセス最終更新 2026-10-10出典 1件Excel・PDF版

HSG(半球状グレイン)とは

Hemispherical Grained Silicon

HSG(半球状グレインシリコン)とは、表面に直径数十nmの半球状の粒を作って凹凸を付けたシリコン膜です。DRAMのキャパシタの電極に使われ、表面積を約2倍に増やして蓄えられる電荷の量を大きくする技術として1990年代に広く使われました。微細化で凹凸の余地がなくなり、現在は高い円筒構造と高誘電率膜が主流です。

目次7項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連用語
  6. 比較・違いを学ぶ
  7. 出典・参考資料

定義・解説

HSG(Hemispherical Grained Silicon:半球状グレインシリコン)とは、表面に直径数十nmの半球状の粒(グレイン)を一面に作り、凹凸を付けたシリコン膜のことです。DRAMのキャパシタ(電荷を蓄える部分)の電極に使われ、表面の凹凸によって同じ平面の面積でも電極の表面積を約2倍に増やし、蓄えられる電荷の量(容量)を大きくする技術として、1990年代のDRAMで広く使われました。

DRAMは、キャパシタに電荷を蓄えて0と1を記憶します。記憶を正しく読み出すにはキャパシタに一定以上の容量が必要ですが、世代ごとにセルが小さくなると、キャパシタの面積も小さくなって容量が足りなくなります。そこで、電極を立体的な筒状や積み上げ型にして面積を稼ぐとともに、その表面をHSGで凹凸にして、さらに面積を増やしました。HSGは、アモルファスシリコンの膜を特定の温度で熱処理すると、表面のシリコン原子が移動して核の周りに集まり、半球状の結晶粒が自然に成長する現象を利用して作ります。

HSGは容量を増やすのに効果的でしたが、凹凸の分だけ電極どうしの間隔が狭くなり、微細化が進むと凹凸を作る余地がなくなりました。そのため、その後のDRAMでは、電極の高さを高くした細長い円筒(シリンダー)や柱(ピラー)の構造と、酸化ジルコニウムなどの高誘電率の絶縁膜を組み合わせて容量を確保する方法が主流になっています。

図解

HSG(半球状グレインシリコン)によるDRAMキャパシタの容量増大の流れ
1990年代のDRAMで広く使われた技術。

よくある質問(FAQ)

HSGはなぜDRAMに使われたのですか?
DRAMはキャパシタに蓄えた電荷で記憶するため一定以上の容量が必要ですが、微細化でキャパシタの面積が小さくなり容量が不足したからです。電極の表面に半球状の粒の凹凸を作ると、同じ大きさでも表面積を約2倍にでき、容量を増やせました。
HSGはどうやって作りますか?
アモルファスシリコンの膜を特定の温度で熱処理すると、表面のシリコン原子が動いて核の周りに集まり、半球状の結晶粒が自然に成長します。この現象を利用して、電極の表面一面に細かな粒の凹凸を作ります。

設備の製造メーカー

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出典・参考資料

  1. 一橋大学イノベーション研究センター「大河内賞ケース研究プロジェクト NEC 大容量DRAM用HSG-Siキャパシタの開発と実用化」(2026/10/10 確認)