めっき添加剤とは、銅の電解めっきの液(めっき浴)にごく少量加える有機物で、銅が溝や穴の底から先に埋まっていくように析出の速さを場所ごとに調整するものです。配線のダマシンやTSVで、すき間(ボイド)や合わせ目(シーム)のない埋め込みを実現するために欠かせません。
基本は3種類の組み合わせです。アクセラレータ(促進剤、SPSなど硫黄を含む化合物)は析出を速め、サプレッサ(抑制剤、ポリエチレングリコールなどの高分子と塩化物イオン)は表面を覆って析出を遅らせ、レベラー(平坦化剤、窒素を含む化合物)は出っ張った所の成長を抑えて表面を平らにします。穴の中では面積が縮むにつれてアクセラレータが濃縮され、底から上に向かって速く埋まる「ボトムアップ充填(スーパーフィリング)」が起きます。
添加剤はめっきを続けるうちに分解・消費されるため、サイクリックボルタンメトリー(CVS)などで濃度を測り、補充と液の一部の入れ替えで管理します。分解物が膜に取り込まれると、銅の抵抗や信頼性(エレクトロマイグレーション)にも影響するため、液の管理は配線の品質を左右します。