サーマルビアとは、プリント基板やパッケージ基板で、熱を逃がすためだけに設ける、銅でめっきした穴(ビア)のことです。電気の配線のためのビアと同じ作りですが、目的は発熱する部品の熱を、基板の内側の銅の層や裏側へ素早く伝えることにあります。
基板の材料(ガラスエポキシなど)は熱を伝えにくいため、発熱の大きい部品の下に何もないと、熱がこもって部品の温度が上がってしまいます。そこで、QFNなど裏面に放熱用の電極(露出パッド)を持つパッケージの真下に、直径0.3mm前後のビアを1mm程度の間隔で多数並べ、銅の熱をよく伝える性質を使って熱を逃がします。ビアの数を増やすほど、また銅で埋めるほど、熱が伝わりやすくなります。
注意点は、部品をはんだ付けするとき、溶けたはんだがビアの穴に吸い込まれてしまい、接合部にすき間(ボイド)ができたり、はんだの量が足りなくなったりすることです。そのため、ビアを樹脂や銅で埋めてふたをする、ソルダーレジストで覆うなどの対策をとります。同じ考え方は、チップを積み重ねる3D実装でも使われ、熱を逃がすためのTSV(サーマルTSV)が検討されています。