最終更新 2026-10-10

エアベントとは(モールド金型の空気抜き)

Air Vent

エアベントとは、モールド金型で樹脂を流し込むときに、金型の中の空気やガスを逃がすための深さ10〜30μm程度の浅い溝です。空気は通しても樹脂は通しにくい深さにします。浅すぎたり詰まったりするとボイドや充填不足に、深すぎると樹脂がはみ出すバリになるため、配置と清掃の管理が重要です。

目次7項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連用語
  6. 比較・違いを学ぶ
  7. 出典・参考資料

定義・解説

エアベントとは、半導体の封止に使うモールド金型で、樹脂を流し込むときに金型の中(キャビティ)の空気やガスを外へ逃がすための、非常に浅い溝のことです。空気抜きとも呼ばれます。樹脂は入口(ゲート)から流れ込み、空気はキャビティの奥の方に押されていくため、その押し出された空気の出口としてエアベントを設けます。

エアベントの深さは、おおむね10〜30μm程度とごく浅く作られます。空気やガスは通れても、粘りのある樹脂は通りにくい深さにすることで、空気だけを逃がして樹脂は金型の中にとどめます。エアベントが浅すぎたり詰まったりすると、空気が抜けずに樹脂の中に気泡(ボイド)が残ったり、樹脂が奥まで届かない充填不足(ショートショット)が起こったりします。逆に深すぎると、樹脂がはみ出して薄いバリ(フラッシュ)ができ、後で取り除く手間がかかります。

エアベントは、樹脂の流れの最後になる場所に配置するのが基本で、流れの解析(シミュレーション)を使って位置と数を決めます。生産を続けると、樹脂のかすや離型剤がたまって詰まるため、定期的な金型の清掃が欠かせません。金型の中を真空に引いてから樹脂を流し込む真空モールドを使うと、空気の閉じ込めをさらに減らせます。

図解

モールド金型でエアベントから空気が抜けて樹脂が充填される流れ
真空モールドでは、金型の中を先に真空に引いて空気の閉じ込めを減らす。

よくある質問(FAQ)

エアベントが詰まるとどうなりますか?
金型の中の空気やガスが逃げられなくなり、樹脂の中に気泡(ボイド)が残ったり、樹脂が奥まで届かずに形が欠ける充填不足(ショートショット)が起こったりします。ボイドは耐湿性や絶縁の弱点になるため、定期的に金型を清掃して詰まりを防ぎます。
エアベントの深さはどうやって決めますか?
空気やガスは通り、樹脂は通りにくい深さにします。樹脂の粘りや中に含まれる粒(フィラー)の大きさによって適した深さが変わり、おおむね10〜30μm程度です。深すぎると樹脂がはみ出してバリができ、浅すぎると空気が抜けにくくなります。

設備の製造メーカー

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出典・参考資料

  1. エレクトロニクス実装学会「パワーデバイス実装用封止材料(エレクトロニクス実装学会誌 24巻5号)」(2026/10/10 確認)