ソフトランディングとは、ダイボンダやフリップチップボンダ、テストハンドラなどの装置で、チップをつかんだ道具(ツール)が相手の面に接触する直前に速度を落とし、決められた小さな力でそっと着地させる制御のことです。チップを速く運びつつ、接触の瞬間の衝撃でチップを割ったり傷めたりしないようにするための技術です。
チップを運ぶ装置は、生産の速さを上げるために、ツールを高速で上下に動かします。しかしそのまま着地すると、衝撃の力が大きくなり、薄いチップの割れや欠け、チップの表面の回路やバンプの損傷、接合する相手(基板や下のチップ)の傷みにつながります。そこで、接触の少し手前から速度を落とし、接触を検知したら押し付ける力を精密に制御します。この動きには、力を細かく制御できるボイスコイルモーターなどが使われます。
ソフトランディングの重要性は、チップの薄型化と接合の微細化で高まっています。数十μmまで薄くしたメモリのチップを何段も積み重ねる工程や、細かいバンプを熱と圧力で接合する熱圧着(TCB)、表面どうしを直接つなぐハイブリッドボンディングでは、着地の力のわずかな乱れが接合の不良や割れに直結します。ウェハの検査で探針を電極に当てるプローバでも、同じように接触の力の制御が重要です。